突然の音信不通
その日は、いつも通りの夜でした。「おやすみ」のLINEを送っても既読がつかず、翌朝になっても返信はありません。仕事中かもしれないと思いながらも電話をかけても呼び出し音が続くだけで、彼の声を聞くことはできません。
時間が過ぎるにつれて、不安は大きくなっていきました。事故にでも遭ったのではないか、体調を崩して動けないのではないか。様々な想像が頭をよぎります。共通の友人に連絡を取ろうかとも考えましたが、大げさだと思われるかもしれないという躊躇もありました。眠れない夜を過ごしながら、ただスマホの画面を見つめる時間が続いたのです。
届いた不自然なメッセージ
3日目の夕方、ようやく彼からLINEが届きました。
「ごめん、スマホが壊れてた。」
安堵の気持ちが広がると同時に、どこか引っかかるものがありました。普段の彼なら、心配をかけたことをもっと丁寧に謝るはずです。それに、スマホが壊れていたなら、なぜ会社のパソコンなどから連絡をくれなかったのでしょうか。
モヤモヤした気持ちでSNSを開いたとき、彼の友人がアップした写真が目に入りました。2日前の日付で、バーベキューを楽しむ様子が写っています。その隅に、見覚えのある横顔がありました。スマホが壊れていたはずの彼が、楽しそうにスマホをいじっている姿がそこにあったのです。
