中国・新疆ウイグルを訪問後に消息を絶ち、多くのファンが心配していた旅系YouTuber Bappa Shota(バッパー翔太) がおよそ3カ月ぶりにYouTubeを更新。帰国と無事を報告したにもかかわらず、それから10日ほどが経過する間に、波紋が広がっている。
本人が動画で語ったところによれば、
「長い旅と発信活動で心身が疲れ、自分を見失った。ネット社会との距離を置きたかった」
約2カ月間、スマホやパソコンを触らなかったと説明したのだった。
ただ、動画には不自然な点が散見されたことで、視聴者からは様々な反応があった。撮影場所や語り口、旅の経緯に関する説明の欠落が指摘され、「普段と違う」という感想が。ファッション系インフルエンサーが「撮影場所は新宿のレンタルスペースではないか」と検証したが、あくまで推測の域を出ていない。左腕から手の甲にかけて新たに入れたタトゥーにも視線が注がれ、本人は休止中に施したと説明している。
さらに、旅系クリエイターのマンペー(exit jack)氏が9月28日にXを更新すると、
〈バッパー翔太くん多分ガチっぽいなー。心配なので何が出来るか考えて動きます!情報あったら下さい!ちなみに僕も連絡は取れてたのですが、内容がかなり怪しいです。その内容を公開しても良いのかダメなのか凄い悩ましい。無事ならメッセージのやり取り公開するのありえないし。問題に巻き込まれてたら情報として出すべきやし。判断が難しい〉
現時点で中国当局による拘束や監視を示す証拠はなく、帰国ルートは明言されていない。本人がハッキリとしたことを言わない中で憶測が飛び交ったことで、自由に発信するクリエイターが治安や政治不安定地域を訪れるリスクの存在を改めて浮き彫りする結果を招いた。
2004年にイラクで命を落とした香田証生さんの悲劇を経験した世代はリアルに感じるが、若い世代には記憶が薄い。安全認識の差は小さくない。
詳細が分からない以上、全ては憶測の域を出ない。と同時に「何かあった」と思わせるに十分な、不気味な不穏さを残していることが、視聴者のモヤモヤ感を増幅させている。
Bappa Shotaは「旅はやめない」と宣言したが、視聴者は「新たな異変」がないか、注意深く見守ることだろう。
(旅羽翼)

