高市早苗首相が1月31日に発言した「外為特会ホクホク発言」が波紋を広げている。2月1日のNHK討論番組を関節リウマチの持病を理由にドタキャンしたが、ホクホク発言について他党から突っ込まれるのを回避して逃げた、といわれている。ホクホク発言とは、神奈川県川崎市での選挙演説で出たものだ。
「今、円安だから悪いといわれますが、輸出産業には大きなチャンス。円安でもっと助かってるのが、外為特会(外国為替資金特別会計)っていうのがあるんですけど、これの運用、今ホクホク状態です」
これを〈高市早苗首相「円安で外為特会ホクホク」為替メリットを強調〉との見出しで詳細に報じたのは、日本経済新聞電子版だった。かねてから日経新聞は高市首相の経済政策に疑問を投げかけていた。これで衆院選の潮目が変われば、日経の「勝利」。高市応援団は「日経=財務省=財界の陰謀だ」と騒ぐだろうが。
高市首相は発言内容をSNSで釈明する事態に追い込まれ、SNSで次のように修正。
〈足元の円安ではエネルギーや食品など物価高が課題であり、そうした課題に政府として対応すべきなのは当然のことです。私としては、あくまで為替変動にも強い経済構造を作りたいとの趣旨を申し上げた。一部報道にあるように「円安メリットを強調」した訳ではありません〉
自民党内に根回しもなく消費税減税を言い出した時から、日経新聞は高市首相に批判的だった。社説で安易な消費減税を批判し、コラムでおちょくったり。そして今回のホクホク発言。ただ今回は、首相としての能力に疑問符がつくものだった。
「台湾発言に続く不用意発言か、経済オンチか、それとも本音では円安・物価高で苦しんでいる庶民のことなど何も考えていないのか。今回の選挙の争点は物価高対策です。そんな時に外為特会が潤っているとか企業にはメリットがあるとかいう発言をすること自体、ピントがズレています」(全国紙政治部記者)
首相の言葉は重い。今回の発言は、衆院選に一定の影響を与えそうだ。
(健田ミナミ)

