ケンコバことケンドーコバヤシの結婚発表は、にわかには信じられなかった。女優や女性アイドルの交際や結婚の報道に「嘘!?」と声を上げたことは何度もあるが、男性、しかも芸人の結婚報道に「マジ!?」と我が耳を疑ったのは初めてのことだ。
「M-1グランプリ2025」でチャンピオンに輝いた「たくろう」の赤木裕が先日、「行列のできる法律相談所SP」(日本テレビ系)で、昨年8月に結婚していたと発表した時も、「M-1グランプリ2024」で2位だった「バッテリィズ」のエースが、実は2023年に結婚していたと、昨年の「ヤングタウン土曜日」(MBSラジオ)で公表した時も、どちらも驚きはしたけれど、今回のケンコバの結婚発表はその比ではない。
昭和のプロレス、漫画・アニメ、古着、旧車が好きで、「アメトーーク!」(テレビ朝日系)のその手の企画では毎回、造詣の深さを見せるケンコバ。その名前が広く知れ渡るきっかけとなった、プロレスラー越中詩郎を取り上げた回は、プロレス好きからしても「越中を取り上げるとは!」と驚き、そのマニアックすぎる切り口に感心したものだ。かと思えば風俗の体験談など、しょうもない下ネタを臆せずに話し、特徴的なバリトンボイスでスケベさを倍増させる。
「偏った趣味」と「エロ」という、普通だったら女子ウケのよくなさそうな要素満載に感じるケンコバだが、実際は「セクシー」「カッコイイ」と、意外にも女性人気が高い。だからこそ逆に、モテはするけど結婚はしないのかと思っていた。結婚率が低下した現在の日本において、もはや死語となりつつある「独身貴族」を貫く最後の砦が、ケンコバなのだと。
大別すれば「類似」といえる、同期のハリウッドザコシショウや、後輩のくっきー!(野性爆弾)がああ見えて案外、裏では常識人であり、既婚かつ子持ちであることから「本当はケンコバがいちばんヤバイやつなのかもしれない」などと、勝手に想像していた。
それだけに結婚発表には驚かされたし、しかも1月に第一子が誕生して、すでに一児の父だというのだから、驚きは倍増だ。
ただ、ひとつ心配なのは、守るべき家族ができたことで、ケンコバの芸風が変わりやしないかということ。プロレスや趣味の話は今後も問題ないだろうが、怪しいマッサージをしてもらった件や、大人のオモチャの使用感なんて、子供がいたら話せないだろう。まぁそれならそれで、田中裕二(爆笑問題)、黒田有(メッセンジャー)あたりを集めて「50歳過ぎてパパになった芸人」でもやれば、面白いかもしれない。
とりあえずおめでとう、ケンコバ!
(堀江南/テレビソムリエ)

