2025年のF1チャンピオン争いは、マクラーレンのふたりによる一騎打ちになるものと、誰もが思っていた。しかしレッドブルのマックス・フェルスタッペンがイタリア、アゼルバイジャンと2連勝。一気にチャンピオン争いに分け入ってきた感がある。
残りは7戦。タイトルを争う3人には、今後ミスによるポイント獲り逃しは、決して許されない。
アゼルバイジャンGPを終えた時点で、ランキング首位のオスカー・ピアストリ(マクラーレン)の獲得ポイントは324。2番手のランド・ノリス(マクラーレン)は25ポイント差、3番手のフェルスタッペンは69ポイント差でこれを追っている。
数字の上では、4番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)と5番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)にも逆転チャンピオンの可能性は残っているが、現実的には上位3人の争いということになるだろう。
残りの7戦と3回のF1スプリントで獲得できる最大ポイント数は199。ピアストリとフェルスタッペンの69ポイント差が大きいか、それとも僅かか……それは見る人によって異なるだろう。ただいずれのドライバーも、タイトル獲得を目指すためにはミスを最小限に抑える必要があるのは間違いない。
では今季ここまでに、上位3人のドライバーは、どのくらいのポイントをミスやトラブルで失ってきたのだろうか?
オスカー・ピアストリ:マクラーレン
獲得ポイント:324
失ったポイント:48
F1で3年目のシーズンを迎えたピアストリは、現時点でランキング首位に立っている。しかしそれなりの取りこぼしがある。
その最初は、開幕戦オーストラリアGP……彼にとっての地元グランプリでのことであった。雨足が強まったり弱まったりする難しいコンディションのレースで彼は、最終コーナー手前で濡れた芝生に足を取られてスピン。当時はノリスに次ぐ2番手を走っていたが、入賞圏外まで後退……その後挽回を見せたが、9位入賞にとどまった。これにより、獲得できるはずだった16ポイントを失ったことになる。
第3戦日本GPでは、チームオーダー(あるいはチームオーダーが出されなかったこと)によって不運に見舞われた。このレースでピアストリは3番手を走っていたが、前を走るチームメイトのノリスよりもペースは良かった。しかしマクラーレンは、ピアストリとノリスのポジションを入れ替えさせず……結局ピアストリは3位でフィニッシュし、3ポイントを失った格好になる。
エミリア・ロマーニャGPでも、ピアストリはミスを犯している。1周目に首位を失い、最終的には3位でフィニッシュして10ポイントを失った。またイギリスGPでは、セーフティカー後方で不安定な走りをしたとして、10秒のタイム加算ペナルティを受け、これで優勝を逃し、7ポイントを失った。
ハンガリーでは、チームの判断ミスによって2ストップ作戦を採ったことでノリスに敗れ、またしても7ポイント失った。モンツァではノリスにポジションを譲り、2番手から3番手に後退……その結果3ポイントを失うことになった。
極めつきは前戦アゼルバイジャンGP。予選でクラッシュし9番グリッドスタートとなり、スタートにも失敗。その後1周目にクラッシュした。ここは9番手スタートだったことを考え、失ったのは2ポイントのみと計算する。
合計するとピアストリは、今季48ポイントを失ったことになる。
ランド・ノリス:マクラーレン
獲得ポイント:299
失ったポイント:60
ノリスは開幕戦オーストラリアGPで圧倒的な強さを見せて勝利。しかし中国GPでは調子を崩し、スプリントではスタートでのミスにより、2ポイントを失うことになった。バーレーンではグリッドポジション違反により、5秒加算ペナルティを受け、2番手から3番手に後退。これで3ポイントを失った。
サウジアラビアGPではQ1とQ2ではチームメイトに勝利したものの、Q3でクラッシュ。最終的には4位でフィニッシュしたが、土曜日のミスがなければ優勝も不可能ではなかったはずで、13ポイント失ったと計算する。
マイアミではスタート直後のミスにより、2番手から6番手に後退。ピアストリは最終的にフェルスタッペンを打ち破り勝利した。ノリスは2位に入ったが、ミスさえなければ優勝を狙えたはずであり、7ポイントを失ったと言える。
カナダGPでは5番手走行中にピアストリと同士討ち。これでリタイアとなり、10ポイントを失った。
ベルギーGPではポールポジションを獲得したものの、スタート直後にピアストリに先行される。さらにピットストップでも遅れ、2位フィニッシュ。ここでも7ポイントを失った。
休み明け、オランダGPでは2番手走行中にオイル漏れが発生。レースをリタイアすることを余儀なくされた。これで18ポイントを失った。
これらの結果、ノリスは今季合計で60ポイントを失った。
マックス・フェルスタッペン:レッドブル
獲得ポイント:255
失ったポイント:27
フェルスタッペンはレース中のペナルティで、ここまで多くのポイントを失っている。
その最初の事例は、サウジアラビアGPでのことだった。ターン2でコース外を走行してアドバンテージを得たにもかかわらず、ポジションを戻さなかったとして5秒のタイム加算ペナルティ。これで首位から2位に後退し、7ポイントを失った。
マイアミでは、F1スプリントでピットアウト時にアンドレア・キミ・アントネッリと接触し、アンセーフリリースの判定。これでタイム加算ペナルティを受け、4位から17位へ降着となった。これで5ポイント失った格好だ。
スペインGPでは、ジョージ・ラッセルと接触した。フェルスタッペンはコース外を走行してアドバンテージを得たとして、ラッセルにポジションを譲るように指示が飛んだ。しかしフェルスタッペンは、譲ろうとしたかに見えた直後に一転ブロック。ラッセルに接触することになったのだった。これにより10秒加算ペナルティを受け、5位から10位に後退した。つまり9ポイントを失った計算になる。
オーストリアGPでは7番手からスタートしたものの、アントネッリと接触してリタイア。6ポイントを失った。
これによりフェルスタッペンは、今季ここまでに合計27ポイントを失ったことになる。

