MotoGP第17戦日本GPで6位となったアレックス・マルケス(グレシーニ)は、兄マルク・マルケス(ドゥカティ)のチャンピオン決定を遅らせることのできる唯一のライダーという立場に、プレッシャーを感じていたようだ。
今シーズン好調なスタートを切り、MotoGPクラスでの初優勝も記録したアレックス・マルケスは、兄のマルク・マルケスが連勝を続ける中でも前半戦はそれに食らいついていき、日本GPでは兄の戴冠を遅らせることのできる唯一のライダーとなっていた。
日本GPでマルク・マルケスに3ポイント以上差を広げられなければ、次戦インドネシアGPにタイトル決定を持ち越せる可能性があった。しかしアレックス・マルケスは初日から苦しんでしまい、予選は8番手。スプリントでも痛恨のノーポイントに終わってしまった。
マルク・マルケスが更にタイトル決定に近づく中、決勝でアレックス・マルケスは持ち直したものの、6位が精一杯。2位を確保したマルク・マルケスが、MotoGPクラスで7度目の王座を射止めた。
アレックス・マルケスはレース後に、兄を阻止しうる唯一の立場にあったことが、大きなプレッシャーになっていたと振り返った。
「今日はできるベストが6位だった。100%を尽くしたよ。今週末は金曜日から上手くいっていなかった」とアレックス・マルケスは言う。
「言い訳にはできないと思うけど、マルクのタイトル確定を遅らせることのできる唯一のライダーでいるのは、簡単なことじゃなかった。特にフィーリングが良くない時には、それが雪だるま式に大きくなってしまうし、ちょっと重荷だった」
「ミスをせずに走り切ることしか考えられないレースだったんだ。今はインドネシアGPに向けた宿題を抱えている状況だ。特に、金曜日はもっと集中していく必要がある」
「チャンピオン決定をインドネシアに先延ばししたい、マルクを抑えたいという気持ちが、僕を苦しめていた。自分らしく乗れなかったし、週末を通じて硬くなっていた。それで全てが悪化していってしまった」
「マルクがフィニッシュして、タイトルを獲得しているのを見た時は、まるで胃が空っぽになったような感覚だった。『これで終わりだ』ってね。これからは自分のことに集中できるよ」
コース上では兄と抱擁をかわしてタイトル獲得を祝ったアレックス・マルケスだが、彼らがコース上でタイトルを共に祝うことができたのは、これが初めてのことだった。
「今回のタイトルはまた違うね。マルクと一緒にコース上で祝うなんてこれが初めてなんだ。以前も一緒に祝ったけど、クラスが違ったからね」
「マルクがフィニッシュラインを越えた時、僕は世界一幸せな弟だった。このタイトルに相応しい人がいるとすれば、それはマルクなんだ」
そしてアレックス・マルケスは、今シーズンのランキング2位確保に向けて「今はお祝いの時だけど、僕にはまだやるべきことがある」と締めくくった。

