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会見で「奇妙な質問」が出る事態。リバプールは依然としてCL圏外。OBは辛辣批評「現在のプレミアリーグに適応できていない」【現地発】

会見で「奇妙な質問」が出る事態。リバプールは依然としてCL圏外。OBは辛辣批評「現在のプレミアリーグに適応できていない」【現地発】


「最近、レアル・マドリーの監督を退任したシャビ・アロンソが、リバプールの監督候補として噂されているが、アロンソと連絡を取り合っているのか? あるいは、アロンソが自分の後任として招聘される可能性についてどう考えているのか?」

 これは、1月21日に行なわれたCLマルセイユ対リバプール戦の前日会見で、ある記者が投げかけた質問である。問いを受けたのは、リバプールの指揮官アルネ・スロット。会見の半ばに飛んできたこの質問に、オランダ人指揮官は笑みを浮かべ、ジョークで応じた。

「あぁ、そうだね。彼(アロンソ)は私に電話をしてきたんだ。『チームについてどう思う? 6か月後に僕が監督に就任するから、もう少し詳しく教えてもらえる?』ってね。もしかしたらもっと早く? 明日にでも監督に就任するかもしれないな」

 スロットは再び笑みを浮かべると、下を向いてこう切り返した。「これは、今まで受けた質問の中で一番変な質問だな」。そして大きくため息をついた後、質問した記者を見据えて、こう続けた。

「では、あなたの質問に答えましょう。私はここで1年半ほど働いているが、リバプールでの仕事を本当に気に入っている。昨シーズンはリーグ優勝を果たしたが、今シーズンは明らかに苦戦している。何か、他に言うことはありますか?」

 このやり取りは、イングランドでも「奇妙な質問」と大きく報じられた。現職の監督が在任中、しかもシーズンの途中に、後任候補について「連絡を取っているか」といった質問が投げかけられることは異例である。実際、この件についてクラブ主将のフィルジル・ファン・ダイクは「非常に失礼な質問だ」と強い不快感を示した。

 ただ、こうした質問が出てしまうこと自体が、今のリバプールの状況を映し出しているようにも思える。昨季に国内制覇を成し遂げたリバプール。その確かな足取りを思えば、今季はあまりにも脆い。
 
 今季プレミアリーグの成績は、24節終了時で「11勝6分け7敗」の6位。首位アーセナルとは、すでに14ポイント差をつけられている。

 事実、9月下旬の6節から国内リーグで悪夢の4連敗を喫し、11月22日のノッティンガム・フォレスト戦では、ホームゲームながら0-3で完敗した。

 一方、昨季の同時点では「17勝6分け1敗」で首位を走っていた。

 得点数は、昨季58点から今季は39点へと大きく減少し、失点数も昨季の23点から33点へと増加。攻守両方で安定感を欠いていると、そう言えるだろう。

 CLマルセイユ戦は3-0の快勝に終わり、スロット監督への疑念は一時的に和らいだ。しかし、その前後のプレミアリーグでは苦戦が続いた。

 マルセイユ戦の4日前に、アンフィールドで行なわれたバーンリー戦は、スロット・リバプールの問題点を端的に示す一戦だった。リバプールのポゼッションは78%、シュート数は32本、枠内シュートも11本を記録した。だが、ゴールはわずか1点。バーンリーは、たった1本の枠内シュートで同点に追いついた。支配と結果が、まったく結びつかない90分だった。

 試合終了の笛とともにアンフィールドに響いたブーイングは、結果だけでなく、内容に対する失望の表われでもあった。

 さらに、CLマルセイユ戦の3日後に行なわれたボーンマス戦では、詰めの甘さがより鮮明になった。

 ロングボールの処理を誤ったファン・ダイクの不用意なミスから先制点を許し、その流れでジョー・ゴメスが負傷。遠藤航への交代準備中でありながらプレーを止めなかった判断が数的不利を招き、2失点目につながった。

 試合を支配しながらも細部で集中を欠き、終盤にはロングスローへの対応でも混乱。決勝点を献上した。追いつく力はあっても、試合を締め切る強さ、したたかさが欠けていたことが、この敗戦の本質だった。
 
 元イングランド代表DFで現解説者のジェイミー・キャラガーは、現在6位に沈む古巣について、こう語る。

「本当に心配しているのは、今のプレミアリーグを特徴づける3つの要素――セットプレー、カウンターアタック、相手の低いブロックへの対応だ。リバプールは、そのいずれにも対処できていない。言い換えれば、現在のプレミアリーグに適応できていないということだ。

 ここ数週間のマンチェスター・ユナイテッドやチェルシーの奮起を見ると、リバプールがCL出場圏から外れてしまう危険性も感じる。本当に心配だ」

 キャラガーはここから、スロット監督の去就問題にも言及した。「優勝できるか」「CL出場権を獲得できるか」という2つのラインを引いたうえで、CL出場権獲得は最低限のノルマだと断言する。

「もし来季のCL出場権が危うくなった時点で、スロットの去就そのものが問われることになる。リーグ優勝を逃したとしても、それは監督ひとりの責任ではなく、チーム全体の問題だ。リバプールは毎年優勝できるクラブではないからね。

 ただし、王者として迎えたシーズンで、移籍市場に4億5000万ポンドを投じ、プレミアリーグで最も高い賃金総額を抱えている。それでもCLに出場できないのであれば、スロットに対して深刻な疑問符を投げかけざるを得ない」
 
 実際、英メディアや識者の間でもスロットへの批判は強まっている。英衛星放送『スカイスポーツ』は、「相手の戦術変更への対応不足と、自軍戦術の単調さが露呈している」と指摘。戦い方の硬直化を問題視した。

 また英サッカーサイト『フットボール365』は、「ローテーションの判断に問題がある」と主張。特定選手の固定起用が疲労を招き、チーム力低下につながっていると報じている。クラブ情報サイト『Rousing The Kop』でも、ファンからのスロット批判が数多く寄せられているという。

 王者として迎えたシーズンは、いつしか指揮官の立場そのものを揺さぶる戦いへと変わりつつある。1月31日に行なわれたニューカッスル戦での大勝(4-1)により逆風はやや和らいだものの、CL出場権を確保できる位置には、依然としてつけていない。

 果たしてスロット体制は、ここから復調するのか──。昨季王者の戦いに、シーズン終盤まで目が離せない。

取材・文●田嶋コウスケ

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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