
「そんなに簡単なリーグじゃない」英2部で首位独走→大失速のチームで主力の日本人MFが吐露した現状「今は苦しいですけど…」【現地発】
MF坂元達裕を擁するコベントリー・シティは1月31日、チャンピオンシップ(イングランド2部)の第30節で、QPRとアウェーで対戦。53分に、MFジョシュ・エクルスのヘディングシュートで先制するも、66分と74分に連続失点を許して逆転負けした。
シーズン序盤から好調を維持してきたコベントリーだが、昨年12月以降は調子を落としている。直近2か月の戦績は4勝3分5敗。第9節で首位に躍り出ると、一時は2位のミドルズブラに勝点10差をつけて優位に立っていたものの、第30節でついに勝点58で並ばれた。
QPR戦でも、首位チームらしからぬ凡ミスが目立ち、90分間通して内容も乏しかった。リーグ最多の63得点を誇る攻撃陣は鳴りを潜め、枠内シュートはわずか1本。守備面でも特に球際での弱さが露呈し、セカンドボールを拾われ続けるなど“力強さ”を欠いた試合運びが強く印象に残った。
右ウイングで4試合ぶりに先発出場した坂元は、開始直後こそチャンスメイクをする場面も見られたが、その後は存在感を発揮できず。ホームのQPRが効率の良いプラグマティックな戦い方から主導権を握ると、コベントリーは押し込まれる時間帯が長くなり、攻撃で違いを生み出したかったレフティも守備対応に追われた。
チームのために懸命に走り続けたが、決勝点は彼のミスから生まれた。自陣右サイドでボールを奪われると、相手にパスを素早くつながれ、鮮やかなゴールを許す。苦い表情を浮かべてうなだれた背番号7は、直後の80分に交代を告げられた。
試合後、取材エリアでもあるピッチサイドに姿を現した坂元は、「チームとしても勝たなきゃいけない試合でしたし、僕自身ここ数試合途中からの出場が多くて、絶対勝つことが求められる中でそれができなかった。全然まだまだだなと思います」と悔しさをにじませた。
今季前半の好調については、「シーズン当初から選手全員が同じ戦術意識の中で、しっかりと同じ方向を向いて勢いよくスタートができた」と振り返る一方、ここに来ての急ブレーキには「やっぱり、そんなぬ簡単なリーグじゃないですよね」と現実を見据えている。
イングランドに来て3シーズン目。デビューシーズンは骨盤骨折の大けがを負うまでに7ゴールを記録し、怪我から復帰した昨季はプレーオフ進出に貢献した。今季は公式戦通算100試合出場も達成するなど、正真正銘のチームの主力である。29歳となった坂元は、2000-01シーズン以来、25季ぶりとなる悲願のプレミアリーグ昇格に向けて、いまが正念場であることを十分に理解している。
「こういう時に一番大事なのはどうチームとして持ち直すか。どう立て直すかがトップにいるべきチームだと思うので。シーズン中ずっとそんなにうまくいかないのはもちろん分かっています。今は苦しい時だと思いますけど、そこでチームとして何かを変えるのか、意識的なところなのか...」
厳しい状況が続く一方、昨季の経験や今季前半戦の好調は、チーム、そして坂元個人にも好影響を与えているという。
「去年ももちろん悪くないシーズンだったと思いますし、今年もコンディションはシーズン最初から良い。12月にインフルエンザにかかってからなかなか戻らない時期が続きましたが、ここ数試合、途中出場から流れを変えられる試合も多くて、得点にも絡めている。個人としてのフィーリングは、今年はすごくいい」と前を向く。
そんな中で迎えたQPR戦。久々のスタメン出場ではチームを勝利に導けなかったが、
「次にしっかりと立て直してやっていきたいなと思います。まだまだシーズン長いんで」と気持ちを切り替えている。
現在コベントリーで指揮を執るのはフランク・ランパード監督。現役時代はチェルシー、イングランド代表で活躍するなど、文字どおりワールドクラスの選手だった。引退後はダービー、チェルシー、エバートンなどの監督を務めたものの、これまでは長期的な成功を収めていない。しかし昨シーズン途中に招聘されたコベントリーでは、ここまでのところ一定の成果を挙げている。
坂元は「素晴らしい監督」と信頼を寄せ、「守備の部分はすごく細かく全員に指示してくれますし、攻撃の部分はやっぱり“個”のところが大事なんで、僕が受けたらしっかりと仕掛けるところはやっぱり常に言われてます」と、そのスタイルを説明する。
「もちろん守備は僕にとってもすごく強みだと思いますし。今日みたいなこうピッチが良くない中で、フィジカルが求められる試合の中で、僕自身もっとできたこともあると思いますし、守備の部分も攻撃の部分も、もっともっとチームに貢献できる部分はあったと思う。そこはしっかり反省して、これからまだ長いんで、直していけたらいいかなと思います」
そんな坂元の目標はただ一つ。コベントリーのプレミアリーグ昇格だ。
「このチームがどうプレミアリーグに上がれるかっていうことだけを考えている。今の状況でプレミアリーグをもちろん目指してますけど、それ以前に1試合1試合勝ち進んでいくことがチームとして上に上がっていくことだと思うので。もちろんそこは目指してますけど、大前提、こういう1試合1試合をしっかりと勝点を拾っていくところからチームとしてやっていかなければ、落ちていくばかりだなと思います」
そしてその先には日本代表の存在があり、6月に開催されるワールドカップもある。とはいえ、現実主義の本人に焦りはない。
「あんまりそこは考えてないんですけど、さっき言ったようにこのチームでプレミアに行くっていうことが1つの目標なので、そこで僕がしっかりと結果残して活躍していたら、もしかしたら見えてくるかもしれないですし」
「でも、僕も29歳なので、やっぱり絶対的な結果を残さないと呼ばれない立場なのは理解しているんで。今そこはあんまり考えずに、とにかくさっき言ったように、毎試合コベントリーのために戦っていくことが全てかなと思います」
プロフットボーラーとしてのキャリアをJ2のモンテディオ山形からスタートし、その後J1セレッソ大阪、ベルギーリーグのオーステンデを経て、イングランド2部のコベントリーまでたどり着いた。一歩一歩前進してきた男は、地に足をつけて着実に前へと進んでいる。
「ここからどうなっていくか、僕自身、個人としてもチームとしても見てもらえたらいいかなと思います」
取材・文●松澤浩三
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