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SAJナショナルチームのコーチを探る モーグル編〈前編〉

チーフコーチは土台を固める役割 

名簿上、ヘッドコーチの次の席次に名前があるのがチーフコーチだ。

現在、この任務を担当している小林茂コーチは、チーム最年長で、元ナショナルチーム選手でもある。ロングなモヒカンヘアをトレードマークとする〝モヒカン小林〟として、90年代にはテレビのスキー番組でもおなじみだった人物だ。


ナショナルチームのコーチ歴も長く、長野五輪・金メダリストの里谷多英、W杯と世界選手権優勝経験のある上村愛子の現役時代を知っている。 

https://www.youtube.com/watch?v=vbNTiRE5H4E

「チーフコーチは、コーチ陣をまとめる立場ですね。小林コーチは選手としても指導者としても経験が豊富な、とても頼もしい存在で、いろいろと相談しながらやってきました。

私が経験した3度の五輪は、いずれも小林コーチと一緒でした。ナショナルチームを直接強くする役割というよりも、各地で優秀な指導者を育てることも含め、選手たちがナショナルチームに入るまでの制度を強化する役割を担っています」 

つまり、ナショナルチームだけではなく、その下のピラミッドの裾野を広げ、土台を盤石にするべくトータルでの動きをする人なのだ。城コーチは日本のモーグルがさらに強くなるためには、この部分が重要だと力説する。 

「サッカーのコーチはライセンスが必要ですよね。どんなに高いコーチング技術があっても、ライセンスがなければコーチになれない。

それに対して、モーグルに限らずスキー連盟全体にはコーチのライセンス制度が完全に整っているわけではありません。そこで、いまはJSPO(*1)と連携してコーチ資格を作っています。将来的には、資格を持ったコーチが増えていくべきだと考えています。そうなってくると、チーフコーチの役割はさらに重くなっていくのだと思います」 

*1=国民スポーツ大会などの事業や、公認スポーツ指導者(コーチ資格)制度の運営などを行う公益財団法人「日本スポーツ協会(Japan Sport Association)」の略称。 

モーグルは比較的新しい種目である。90年代に五輪正式種目化した、まだ若い種目である。20年前を考えると、強化、育成システムはかなり成熟している。しかし、まだまだ発展途上であり、さらに向上させる必要があるというのが城コーチの考えである。

ヘッドコーチが現場不在の理由 

2018‐19シーズンよりヘッドコーチとして、現場での陣頭指揮を執ってきた城コーチだが、昨シーズンから海外遠征時にチームに同行せず、一歩引いた立場に退いた。 

「実は怪我をしてしまいまして、その部分が十分に回復できていないということが理由のひとつです。ミーティングにはオンラインで入り、日本から随時バックアップするかたちで五輪シーズンに臨みます。
大会現場に出向くのは5人のテクニカルコーチで、そのなかで、従来は私が担っていた現場でのマネジメント業務は島谷コーチにお願いしています」 

見方を変えれば、城コーチが現場にいかなくても五輪で戦える。それだけの力が日本チームにあるということだろう。 

配信元: STEEP

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