
【展望|J2・J3百年構想リーグEAST-B】磐田と大宮の“二強”? いわきは楽しみなタレントが多いが「伏兵」に
シーズン移行の前に行なわれる特別大会の「百年構想リーグ」。本稿ではJ2・J3の「EAST-B」を展望する。
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昨シーズンのJ1昇格プレーオフに進んだ磐田と大宮の“二強”という見方もできるが、札幌、いわき、さらには渋谷洋樹監督が立て直しを図る甲府、槙野智章監督が注目を集める藤枝のJ2勢、磐田から加入した中村駿など、意欲的な補強が目をひく岐阜、元川崎コーチの寺田周平監督が3年目を迎える福島にも、開幕ダッシュ次第で上位進出のチャンスはあると見る。
八戸をJ2昇格に導いた“昇格請負人”の石﨑信弘監督のもとで再生を目ざす松本、昨シーズンのJ3で19位の長野も、2年目の藤本主税監督とともにサプライズを期待したいところだ。
磐田は昨年の終盤からコーチを務めた志垣良監督が率いる。守備の立て直しからスタートし、4-4-2から3-4-3に可変する攻撃をベースに、攻守のバランスの取れたチームを目ざす。「結果と成長」を合言葉にしているが、やはり大目標は26-27シーズンのJ1昇格にあり、積極的な選手起用をしていきそうだ。
不安材料は、欧州移籍で倍井謙が不在となったサイドの攻撃力だが、大卒2年目の角昂志郎、昨年にユースから前倒しでプロ契約を結んだ石塚連歩など、ポテンシャルのあるタレントはいる。また昨シーズン後半戦に高い能力を見せながら、終盤戦にコンディションを崩して消化不良に終わったグスタボ・シルバの本格ブレイクも期待できそうだ。
志垣監督は百年構想リーグにおける勝利とチーム作りの割合について「普通のリーグ戦なら9対1のところが、8対2になるかもしれない」と語った。それに比べると、ライバルの大宮はチーム作り、さらに言えば若手の成長が、より重視されるかもしれない。
26-27シーズンに向けた強化はもちろん、良い選手を育てて価値を高めていくことが、レッドブル・グループ共通のフィロソフィーであるようだ。宮沢悠生監督も、高校サッカー選手権で優勝した神村学園から加入の日髙元をはじめ、ユースから昇格した16歳の熊田佳斗、FC琉球から移籍した17歳のマギー・ジェラニー蓮など、期待の若手を積極的に起用していくと見られる。それだけに百年構想リーグの結果は未知数と言えるが、興味深い発見が見られる半年間になるだろう。
元鳥栖の川井健太監督が就任した札幌は、キャンプでは磐田と同じく守備の整理からスタートし、徐々に攻撃のエッセンスを加えていった。4-3-3をベースに、攻守において支配的に押し込んでいくスタイルで、1つのポジションに二人は実力の近い選手がおり、良い競争状態にある印象だ。
それだけに、この半年間はあまり主力を固定せずに戦っていくはずだが、高嶺朋樹が名古屋に移籍したボランチが、いかに舵取り役として機能するかは生命線になる。横浜FCから復帰した福森晃斗も中盤での起用が見込まれ、札幌のアカデミー育ちで、大卒2年目の木戸柊摩は飛躍のシーズンになるかもしれない。鍵は開幕からのアウェー3連戦を含めて、札幌に戻るまでの序盤戦をどう乗り切るかだろう。
いわきは田村雄三監督が、フィジカルの強さを押し出すダイナミックなスタイルを構築している。昨シーズンの活躍で、J1昇格の水戸に移籍した山下優人など、評価を高めた多くの選手が巣立っていったが、入れ替わりで加入した新戦力も、楽しみなタレントが多い。
そのなかで37歳の永木亮太は異色の存在だが、コンディションさえ良ければ、まだまだJ2上位のクラブでも主力を張れることは徳島で証明済み。精神的な支柱としても頼りになる存在だろう。
間違いなく良いチームを作ってくる期待はあるが、やはり過半数のメンバーが入れ替わると、半年という短い期間でチームを仕上げるのは難しいだろう。そういう意味で上位争いに関しては「伏兵」にとどめておきたい。
文●河治良幸
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