長野県野沢温泉村の旅館で提供された食事を食べたところ、発熱や嘔吐、下痢などの症状が…。ウインタースポーツ合宿に訪れていた新潟県の中学生18人が、ノロウイルスによる食中毒を発症した。旅館は営業停止処分となり、生徒1人が入院する事態に発展。楽しい思い出になるはずの合宿が、一転して「集団食中毒」という最悪の形で記憶されることになった。
こうしたトラブルは過去にもあった。2025年6月、京都市のホテルで、修学旅行中の中学生ら106人が腹痛や下痢を訴えたが、原因はウェルシュ菌による食中毒と判明。ホテルは営業停止処分を受けた。この年の2月には、熊本県の高校の修学旅行後に生徒ら66人が嘔吐や下痢の症状を訴え、ノロウイルスによる感染性胃腸炎の可能性が高いとされた。さらに10月には沖縄のレストランで、修学旅行中の高校生や教員ら170人がО157に感染し、30人が入院する大規模食中毒に発展している。
修学旅行や合宿を舞台にした集団食中毒や集団感染はなぜ、あとを絶たないのか。そこには近年の修学旅行や学校行事を取り巻く環境の変化がある。
かつて主流だった春や秋ではなく、スキー体験や費用削減、観光地の混雑回避などを理由に、冬場に実施されるケースが増えている。しかし冬はノロウイルスなど感染性胃腸炎が流行する季節だ。集団宿泊とみなが共通の食事が重なれば、ひとたびウイルスが持ち込まれると、被害は一気に拡大しやすい。
修学旅行の「時期」や「あり方」そのものを見直す時期にきているのかもしれない。
(旅羽翼)

