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半導体の未来を創る拠点 茨城県が仕掛ける「次世代イノベーション」の全貌

半導体の未来を創る拠点 茨城県が仕掛ける「次世代イノベーション」の全貌

「メモリ」市場を牽引する中国の「実需との乖離」

もう一つの牽引役「メモリ」について、大山氏は地政学的な視点から中国市場の特異な動きを詳述した。

現在、世界で出荷される半導体製造装置の約40%以上が中国向けだが、実際に製造されている中国製半導体のシェアは世界市場の10%に満たないという矛盾が生じている。

これは米中摩擦での半導体輸出規制を背景に、中国側が将来の生産を見越し、実需と関係なく「先行投資」や「補助金による装置買い」という動きを強めているためである。工場には装置が並んでいるものの、生産をしていない「埃を被った装置」が大量に存在する可能性を示唆した。この統計上の「装置と実需の乖離」は、将来的に中国製半導体が安価に世界へ流れ出すリスクを含んでいる事を表している。

日本の強み「中工程」をリードする茨城県のポテンシャル

こうした激動の半導体関連市場において、大山氏が日本の勝機として挙げたのが日本が圧倒的な強さを誇る「中工程」だ。
中工程は、従来の前工程の精密さと、後工程の技術が融合した領域であり、次世代AIチップの性能を左右する最大の主戦場となっている。

この分野で茨城県が圧倒的な優位性を持っている。
ルネサスエレクトロニクス那珂工場をはじめ、日立ハイテク、レゾナック、JX金属など前工程・後工程それぞれの企業が茨城県に拠点を構えていることで、中工程に不可欠なイノベーションを起こせる環境が整っているという。
さらにつくば市には中工程で世界をリードする台湾TSMCのR&D拠点「3DIC研究開発センター」が存在する。世界最大の半導体製造企業が茨城県を選んだことこそが、茨城県に「中工程」をリードするポテンシャルがあることを示しているだろう。

大山氏の分析は、単なる市場予測に留まらない。AIサーバのNVIDIAの寡占状態、そして中国の過剰投資。これらの事象が指し示すのは、「サーバ」や「メモリ」では、次世代の競争には勝てないという事実だ。茨城県が提供する「中工程」の研究環境とインフラは、大山氏が指摘した市場の変曲点において、企業が生き残り、勝利するための武器となるだろう。

配信元: TREND NEWS CASTER

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