私はちゃんと人間関係を築きたい
——完成した本編をご覧になって、どのような感想を持ちたれましたか?
エンドロールが終わるころには、大号泣していました。それは悲しくて涙を流した、というより、自分の中にあった悲しみが昇華されるような、心が少し晴れやかな涙でした。もし明日お別れが来たら、私は家族の笑顔をちゃんと思い出せるんだろうか? そう考えたら、後悔ないように、言いたいことは言って、やりたいことは一緒にやっておきたい。自分が見送られる立場でも、最期のお別れのときに、”笑顔をたくさん思い出してもらえるような人生を私は送りたい”と、この作品で強く感じました。
ご葬儀はその人との思い出を強く心に刻み込まれる時間なんですよね。単純に”死”というお別れではなく、遺された人の”生”を感じた現場でした。ご葬儀に対するイメージはすごく変わりました。もちろん悲しいことなんですけど、それだけではない。私はちゃんと人との関係を築きたい。前向きに人と向き合っていこうという気持ちになりました。お別れって絶対に訪れることですよね。大切な人との思い出を胸に抱きしめながら、未来に進んでいけるような作品になっています。
観てくださる皆さんも、悔いを残さないように、大切な人の一番いい顔を心に刻めるように、そう過ごしていけるきっかけになるように、そんな気持ちが届いたら嬉しいです。
取材・文 / 小倉靖史
撮影 / 岡本英理
ヘアメイク: 尾曲いずみ / スタイリスト: 丸山晃
映画『ほどなく、お別れです』
就職活動で連戦連敗の清水美空。そんな彼女が、ひょんなことから葬祭プランナー・漆原礼二と出会い、導かれるように葬儀会社「坂東会館」でインターンとして働き始める。教育係となった漆原からの厳しい指導の数々に、日々心をくじかれそうになる美空だったが、彼の遺族や故人にとことん寄り添う心遣いや所作、そして出棺のときに優しく「ほどなく、お別れです」と告げる姿にいつしか憧れを抱くようになる。永遠の別れは、誰にでもやってくる。残された遺族だけでなく、故人も納得できる葬儀とは何か。美空は、漆原と一緒にその問いに向き合うなかで、彼の背中を追いかけるように自身も葬祭プランナーを目指すことを心に決める。そして「ほどなく、お別れです」の言葉に込められた本当の意味を知っていく。
監督:三木孝浩
脚本監修:岡田惠和
原作:長月天音「ほどなく、お別れです」シリーズ(小学館文庫)
出演:浜辺美波、目黒連、森田望智、古川琴音、北村匠海、志田未来、渡邊圭祐、野波麻帆、西垣匠、久保史緒里、原田泰造、光石研、鈴木浩介、永作博美、夏木マリ
配給:東宝
©2026「ほどなく、お別れです」製作委員会 ©長月天音/小学館
2026年2月6日(金) 全国公開
公式サイト hodonaku-movie.toho
