モテ期プロデューサーの荒野広治「女心は本当に難しい」
ゆりやん監督の恋愛観が反映された本作の主人公・早苗についても、「本人はヤバいことをやろうとか苦しめようとは思っていないんです。ただ『片思いのアピール方法が、好きだから追いかける』ということしか知らない。純粋で、ただのピュアなんです。でも人から見たら狂気的だったり、訳が分からないと言われたりする」と説明するゆりやん監督。
その背景として、7歳の時に観た『おそるべしっっ!!! 音無可憐さん』という榎本加奈子主演のテレビドラマの影響が大きかったといいます。主人公の音無可憐は、いきすぎたぶりっ子や、ストーカーまがいの追っかけを繰り返していきますが、最終的には相手の男子の心を引き寄せます。「それを7歳の時に見てしまっているから、『どうせ断っても、拒否しても、最後には好きになってくれるんでしょ』というのが刷り込まれちゃったんですよね」とその恋愛観を明かしたゆりやん監督。
だがそんなゆりやん監督の恋愛観に、「それは少女マンガを見て育った女子あるあるだと思います」と切り込んだ神崎。「あれって高嶺の花的な男の子を普通の女の子が追いかけて落とす、というストーリーじゃないですか。そうじゃないと共感できないから。それを観て、わたしもプッシュしなきゃ、となっちゃっている女の子は多いんですよ」。一方の荒野は「男からしたら、自分たちが知らないところで得た価値観ですからね。それを急にくらっても、何をされているのか分からない。女心は本当に難しい」と指摘します。
「怨念がたまった状態で来るのはやめて」
そんな早苗について「早苗のエッセンスってみんなちょっとは持っていると思う。好きな人が他の人を好きだった時に『なんでこの女なの?』ってなる感情はあります」と理解を示した神崎。ゆりやん監督も「早苗は片思いなんですけど、相手の宏くん(前田旺志郎)からしたら一切何も進んでいない状態ですよね。でも早苗はずっと好きだから、自分の頭の中で『あの時笑ってくれたから、ちょっとは好きなのかな』とか、勝手にストーリーを組み立てていく。人から見たら片思いの関係性は全く変わっていないのに、自分の中では3年間恋愛したのと一緒の感じになっていくんですよね」と説明します。
だがそんなゆりやん監督の思いとは裏腹に、荒野は「告白される側からしたら、その何年間かの怨念がたまった状態で一気に来るわけですから。こっちはその時初めて、気持ちを知るのに……。怨念がたまった状態で来るのはやめて、というのが正直なところ」と正直な思いを告白。