
アニメ「【推しの子】第3期」(毎週水曜夜11:00-11:30ほか、TOKYO MXほかにて放送/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Leminoほか)の第二十八話「盲目」が2月4日に放送された。ルビー(CV.伊駒ゆりえ)は斉藤壱護(CV.江川央生)の助言を飛び越え、一っ飛びで売れっ子アイドルに。その裏にいた壱護と再会したアクア(CV.大塚剛央)は、復讐が終わっていないことに気づきはじめる。そして、黒川あかね(CV.石見舞菜香)は瞠目のプロファイリングを発動。アクアにそっくりなある人物を突き止める。(以降、ネタバレが含まれます)
■犯人はまだ生きている、壱護の指摘に絶望に落ちるアクア
「深掘れ☆ワンチャン!!」コスプレ企画の炎上騒動は、最初からルビーが裏で糸を引いていた。炎上常習犯のコスプレイヤー・メイヤをわざと紹介し、番組の炎上に乗じて企画を持ち込み、ディレクター・漆原鉄に恩を着せて、自分の売り込みもする。天真爛漫な明るさ、ウソや曲がったことが嫌いでまっすぐだったルビーの変わりようにアクアは愕然とする。
漆原やプロデューサーの鏑木といったキャスティング権を持つ人間を味方につけ、業界関係者からの評価を上げるルビーはメディア露出でも人気になり、瞬く間にトップアイドルに上り詰めていった。B小町もどんどん人気を拡大してチャンネル登録者数は100万人に届く勢いとなっていたが、それも全てルビー一人の人気のおかげと言っても過言ではない状況だった。
そんな中、アクアはルビーの裏にいた壱護と接触。しかし、これが今度はアクアの運命を変えてしまうことになる。アクアは壱護がルビーを手助けするのはアイドルのプロデュースに未練を残しているからだと思っていたが、壱護の胸中は全く違った。壱護が今一人で動いているのは、アイを殺した犯人を見つけ、復讐するため。壱護はアイが殺されてからずっと犯人を追い掛け続けている、少し前までのもう一人のアクアだったのだ。
第2期でアクアが突き止めたように、アクアと同じDNAを持つ異母兄弟・姫川大輝の父・上原清十郎はすでに亡くなっている。父親がアイを殺した犯人の黒幕だと思っていたアクアはそれで復讐を終えていたのだが、壱護に論拠の穴を突かれ、激しく動揺する。時系列的にすでに死んでいた上原が犯人なわけはない、托卵の可能性もある、そもそも父親が犯人という確証もない。論理的思考な持ち主のアクアが気付かないわけがない簡単な穴。解放されたかったアクアは無意識的に視野を閉ざし、復讐は終えたと自分を信じ込ませようとしていたのかもしれない。
■カミキヒカルが黒幕か? 核心に近づくあかねのプロファイリング
壱護がまだ犯人を突き止められていない中、あかねはこれまでたびたび見せてきたおそろしいプロファイリング力で犯人に近付いていた。アクアとルビーの母親がアイだということを察しているあかねは、白い薔薇、劇団ララライのOB、アイと似ている演技スタイルというわずかな手掛かりを元に、アクアが見落としていた穴を埋めるように推測を立てていく。
そして、その人物――カミキヒカルの容姿がアクアとそっくりであるという事実から、推測は確信に変わる。カミキの当時の年齢は15歳。彼がアイの妊娠の相手であるなら公表などできるはずがなかった。最後にビデオの中で振り向いたカミキ。アクアの顔にルビーの瞳を持ち、もう疑いようのない人物だった。
この事実をあかねはどうするのか。「映像見ればピンと来るとはいえ、そこからあっという間にほぼ正解に近い推論を導き出せるの凄いな」「怖いほど真実をあぶりだしていくのが怖い」「あかねのおかげで黒幕の輪郭がかなりはっきりしてきた」など視聴者からは多数のコメントが集まっていた。
また、今話では出番こそ少なかったが、有馬かな(CV.潘めぐみ)も視聴者のコメントが集まることに。憔悴した様子でベンチに座り、雨に打たれるアクアを見つけたかなは、今の自分とアクアの関係に一度はうつむくものの、堪え切れずに走り寄る。しかし、かなの伸ばした手はアクアに激しく振り払われる。
アクアは意図して傷つけたわけではないとは言え、あまりの扱いに大きなショックを受けたかなは、大粒の涙を流しながら逃げるようにその場から去っていく。以前にMEMちょ(CV.大久保瑠美)が見抜いたように、アクアが本当に入れ込んでいるのはかなだった。しかし、そのかなとの最悪な形での亀裂。アクアの心がさらに絶望に落ちていくのは明らかだった。
作中、不憫なシーンが特に多いかな。視聴者からは「抱きしめる展開かと思ったら全く真逆でひどい…」「かなちゃんの報われなさが悲しすぎる」「かなは何にも悪くないのに…胸が痛い」など、同情の声が相次いでいた。
◆文=鈴木康道


