
浜辺美波が、2月6日に都内で開催された映画「ほどなく、お別れです」初日舞台あいさつに、西垣匠、永作博美、夏木マリ、志田未来、三木孝浩監督と共に登壇した。
■浜辺が選んだ感想は「大切な家族へ。いつも味方でいてくれてありがとう」
本作は、累計80万部を突破している長月天音のベストセラー小説「ほどなく、お別れです」シリーズを、浜辺美波と目黒蓮(Snow Man)のW主演で実写化したもの。とあるきっかけで葬儀会社に就職した新人葬祭プランナーの清水美空(浜辺)と、指南役の葬祭プランナー・漆原礼二(目黒)がタッグを組み、最高の葬儀を目指す物語となっている。
公開初日を迎えた心境を聞かれた浜辺は「昨年1月に撮影をしている時から、作品の中で出会うご遺族側の俳優さん、亡くなられた方の俳優さん、そして私の家族の俳優さんが本当に素晴らしくて、どのシーンもとっても心が動かされる温かさ、そしてお芝居の力みたいなものを感じて、撮影中も涙をもらいそうになるくらいずっと感激していました。撮影の段階から公開が本当に待ち遠しかったです。なので、やっとこの日を迎えられたなと嬉しく思っています」と答えた。
ステージには映画を見た人たちの感想が書かれた付箋が貼られていて、その中から浜辺は1枚選び、「『大切な家族へ。いつも味方でいてくれてありがとう』。温かいですね。この映画を見て『ありがとう』って伝えたくなったということじゃないですか。それもこの映画の感想の一つとしてとっても素敵だなと思いました」と笑顔を見せた。

■浜辺美波「お芝居を見ていて心が苦しくなって」
本作の舞台あいさつに初参加の志田は、5歳の娘・比奈を先天性心疾患で亡くした母親・久保田理恵を演じた。「本当に難しくて。台本を拝見して、涙なしでは読めないシーンが多かったんですけど、自分が演じるとなった時に、どうしたらこの切なさだったり、悔しさだったり、温かさだったり、いろんな想いを乗せられるんだろうってすごく悩みました。答えが出ないまま現場に向かうことになったんですけど、美波ちゃんや目黒さんやスタッフの皆さんが空気を作ってくださって、すごく支えてくださったので、頑張って役作りをしなくても、その空気感に助けられて演じることができました」と撮影を振り返った。
志田と初共演となった浜辺は「ご一緒できたことが本当にうれしかったです。でも、最初のシーンからずっと重たい撮影が続いていたので『大変だろうなぁ』って思ってたんですけど、ずっと集中されていて。葬祭プランナーは泣いてはいけなくて、常に冷静に葬式を全うするという役目があったんですけど、お芝居を見ていて心が苦しくなって、『何かできることはないのか?』とか、そういう思いになってしまうような素晴らしいお芝居をされていて、本当に勉強になりました」と志田の演技に感動したと明かした。


■永作博美、夏木マリが初共演の浜辺美波の印象を語る
永作は美空の母・美波を演じ、夏木は美空の祖母・花子を演じた。
浜辺と共演した印象を聞かれると、永作は「ご覧のとおり、とても人懐っこいというか、キャッキャしてるんですよね。かと思うと、本番ではスッと役に入っていくんです。そんな様子を見ながら、娘だと思いながらも、役者としてもたくましいなと思って見させていただきました。初めてご一緒させていただいたんですけど、とても楽しく気持ちよくお芝居できたので嬉しかったです」と答えた。
夏木は「本当の孫の世にかわいくてかわいくて。私の部屋に入ってくるシーンがあるんですけど、本当に私自身が浜辺さんに癒されてました(笑)。私は『葬祭プランナーをやりなさい』って後押しする、背中を押す役だったんですけど、本当に応援したくなりました。現場では、監督の難しい注文に『かしこまりました!』って言って、全部クリアするんです。もう天才だなと思いました。私も初めてご一緒させてもらったんですけど、女優さんとして素晴らしいなと思って勉強させていただきました」と大絶賛。

■浜辺美波「家族として共演できてうれしかったです」
永作と夏木の言葉を聞いて、浜辺は「ありがとうございます。お二人とも初めての共演だったんですけど、こんな感じなので分かりにくいかもしれないですけど(笑)、本当に夏木さん、永作さんのことが本当に大好きで、家族として共演できて嬉しかったです」と答えた。
そして「お母さんとは仲はいいんですけど、ちょっとわだかまりがあって、壁があるようなないような関係で。逆におばあちゃんとは距離が近くて部屋にお邪魔するくらいとても仲がいいという家族なんですけど、それをどうやって皆さんにわかっていただけるようなお芝居にするかをすごく悩みました。でも、現場に行くとお二人がその空気感で引っ張ってくださいました。お芝居をしている以外のところでの会話でもたくさん教えていただいて、それが今回の撮影での財産の一つになりました。ご一緒できて嬉しかったです。素敵な家族でした」と撮影を振り返って、改めて感謝した。


■目黒蓮からのメッセージを三木監督が代読
現在「SHOGUN 将軍」シーズン2の撮影のため、日本を離れている目黒からのメッセージが届けられ、三木監督が代読する場面もあった。
目黒蓮からのメッセージ
舞台さいさつにお越しくださったみなさん、ありがとうございます。目黒蓮です。
そして、浜辺さん、志田さん、西垣さん、永作さん、夏木さん、三木監督にも本当に感謝しています。この作品に参加させて頂いて、思うこと、その場にいたら伝えたかった自分の想いをお手紙になりますが伝えさせて下さい。
今回、この作品に参加して一番に感じたことは命の尊さ、今、生きていられることの奇跡です。この作品に出会う前から、僕は死んだあとどうなるのか、もし死後の世界があるとするなら大切な人との待ち合わせ場所を決めて約束したいということを考えることがありました。死というものは、非現実的なイメージですが、実際は全ての人にとって現実にあるもので逃れられません。だからこそ、自分や誰か大切な方との別れで、少しでも悲しみが減るような、希望を持てるような考えを持つことが救いになるのかもしれないと思っています。この作品は、かなしみだけじゃない、いつかの希望になる物語だと思います。
僕自身、かなしい別れを経験したことがあります。かなしくて、どうしようもない気持ちになっても実際にこの作品が希望になったお別れもありました。お別れの前に関わった時間や、その方がどう生きてきたか思い出したり、またいつかどこかで会えるまで自分自身、悔いなく生きようと思ったし、色々な方法で命を繋いでいくことができると思っています。
僕達は、必ずお別れをします。そんなときに故人様、ご遺族の方としっかり向き合ってくださる葬祭プランナーという職業があること、希望が込められたお別れの儀式が存在することを知って頂きたいです。お葬式というものを、結婚式のように楽しみにするのはやっぱり難しいですが、僕は美空や漆原、坂東会館のような愛を込めて作ってくれる最期のお別れの場所があると思うと、少しだけ希望と、あたたかい気持ちになれます。
この映画をみてくださる方、みてくださった方の中にも、かなしみの中にいる方がたくさんいると思います。作品をみて、色んな感情を持つと思います、色んな涙を流すと思います。だけどその中に、少しでも希望やあたたかい感情が生まれればいいなと思っています。
公開終了まで「ほどなく、お別れです」をどうかよろしくお願いします。誰もがいつか経験するお別れの日に、一人でも多くの人がいつかのための、希望を持てるお守りとして、この作品を繋げていけたらと思います。だけど、ひとまずは!今この瞬間ここにいるみなさん、一緒に生きていられることを楽しんでいきましょう!!! なんでもない、だけど奇跡で特別な日をめいっぱい楽しみましょう!今日は本当にありがとうございました。
目黒蓮
■「“悲しい”だけじゃなくて、“温かい”感情であってほしい」
目黒のメッセージをじっくり聞いていた浜辺は「目黒さん、カナダからすてきなお手紙をありがとうございます」と感謝の気持ちを伝え、「目黒さんの誠実なお人柄がお手紙に出ていて、その人柄が漆原さんという役にも、そして作品にも反映されているんだなとしみじみ感じました」と感慨深げに語った。
最後は、浜辺が「この作品ではたくさんのお別れが描かれていて、どんなお別れもやっぱり悲しくて、どれだけ日々を全力で生きても別れは悲しみが伴うものだと感じましたが、その先の希望もたくさん描かれていると思いました。見終わった後で感じる感情が“悲しい”だけじゃなくて、“温かい”感情であってほしいな思いますし、流れる涙があったかい涙であるようにと願っております。初日を無事に迎えましたが、これからもどうぞ『ほどなく、お別れです』をよろしくお願いします」というメッセージを届けて締めくくった。
◆取材・文=田中隆信


