Photo:Sirabee編集部いよいよ開幕したイタリア五輪。スキージャンプ女子の高梨沙羅選手に大きな期待がかかるなか、SNSでは競技とは別の「ある話題」が目立っています。
「アスリートなのに…」という批判の裏にある、古い価値観の押し付けについて考えます。
■高梨選手の顔に「すごい」2月6日から22日まで開催の「第25回オリンピック冬季競技大会」(イタリアのミラノとコルティナ・ダンペッツォ)。高梨沙羅さんが4大会連続の五輪を迎えることでも話題になっています。
オリンピック開催が近づき、高梨さんがメディアに登場する機会も増えると、SNSでは「見るたびにキレイになっていく」「美しさへの追求に尊敬」「メイクの技術があがりまくっててすごい」と“顔”に注目する声が続出。
一方で、「アスリートなら技術を追及してほしい」「アスリートは顔が変わるよりいいものを見せて欲しい」「メダリストでこんなにメイクバッチリはいないよ。アスリートなのに…」など、心無い言葉も相次ぐ事態となっています。
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■バッチリメイク=まじめに取り組んでない?オリンピック選手のなかには、汗でメイクが落ちてしまうこともありノーメイクや薄いメイクの選手もいると思われますが、SNSでも見られたように、バッチリメイク=まじめに競技に取り組んでいないという批判の声が根強く存在します。
しかし海外の選手のなかには、ド派手なメイクやネイルを「自分を鼓舞する戦闘服」として堂々と楽しむ姿が多く見られます。「国による文化の違い」なのかもしれませんが、なぜ日本では「美」と「強さ」を両立させることに対して厳しい目で見られてしまうのでしょうか。
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■ メイクは「競技へのスイッチ」また、2023年に発売した美容雑誌のインタビューで、高梨さんはメイクについて「オンとオフを切り替えるスイッチになっている」「メイクをすることで好きな自分になれるような気がします」と、高梨さんにとってメイクはモチベーターになっていると語っています。
モチベーションをあげるために、自身で探した「自分を肯定するための方法」こそが、高梨さんにとってはメイクでした。「アスリートならこうあるべき」という固定観念で誰かの努力や選択を否定するのではなく、「好きな自分」で競技に挑む彼女の姿を応援したいですね。
■長谷川 瞳
10年以上の放送作家の後ウェブの世界へ。多くのインタビュー経験を経てエンタメや社会問題の記事を書く日々。ストレス解消法は、愛犬(ポメラニアン)に顔をうずめること。
(文/Sirabee 編集部・長谷川 瞳)