【漢(オヤジ)の旅広島県廿日市市編(1)】
『週刊実話 ザ・タブー』で連載中の藤木TDC氏による「漢(オヤジ)の旅」は、ギャンブルと酒のドケチ旅。
今回は広島県廿日市市・宮島競艇で旅打ちだ。そして宮島競艇に続いて山口県周南市の徳山競艇へと続く長旅の前編である。東京からはるか離れた西日本のボート場にふらりギャンブル旅がらす。絶不調、ツキに見放された筆者に復活の目はあるか。首の皮一枚の勝負が始まる!!
インバウンド客と騒音に包まれていざ競艇場へ
東京に住む者にとって、広島県廿日市市の宮島競艇や山口県周南市の徳山競艇は、感覚的に九州より遠い。宮島は広島空港からバスで約1時間の広島駅を中継し、さらに電車で30分もかかる。
徳山に至っては、広島から新幹線に乗る距離で、広島空港経由では時間も金もかかりすぎる…と躊躇していたのだ。だが今回、羽田空港発岩国錦帯橋空港行きの飛行機が、早期割引なら片道1万円なのを発見。この金額ならと腹をくくり山陽の旅打ちを決めた。
山口県の岩国錦帯橋空港は市街地に近く、バスで岩国駅までわずか7分、そこから宮島競艇のある宮島口駅まで各駅停車で20分程度。さらに岩国経由なら、周南市の徳山駅へも普通列車でも1時間程度で移動できる。宮島と徳山、この2競艇場掛け持ちならドケチにも賄える金額だ。
宮島競艇は十数年ぶり、前回は広島競輪のついでだったので半日程度の滞在だったが、今回はまる2日かけた大勝負だ(舟券は100円単位だが…)。
羽田空港を9時台に発って岩国着が11時前。バスがすぐ出てJR岩国駅前の激安ビジネスホテルに荷物を預けても11時30分。山陽本線レッドウイング号(といっても各駅停車)の広島カープラッピングに乗って県境を越え、宮島口駅まで約20分。
降りてみると、あ〜、ずいぶん変わってる…。宮島行きフェリー乗り場と広電宮島口駅が改修されて現代的になっていた。
そして、宮島競艇へ向かう広電線路沿いの飲み屋は消えていた。増えたのは外国人観光客。全世界全民族の家族連れやカップルが大荷物を引きずりながら怒涛のごとくフェリー乗り場へ向かっている。宮島、すごい人気である。
かつては駅前までボートのエンジン音が聞こえたが、今は観光客が引きずるガラガラスーツケースの騒音と外国語のお喋りにかき消されている。
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「明鏡止水」の心境で本日初投票から的中!
そうはいっても、向かうのは競艇場。フェリー乗り場のバス駐車場沿い、新設の遊歩道からコースの第1マークが間近で、大迫力のターンが眼前で展開する。うぅ、早く打ちたい。
徒歩5分ほどで競艇場着。100円払って入場するスタンドは1棟のみでそれほど大きくないが、3階の屋内無料席がガラス越しにピットから1マークまでクリアに見渡せ非常に快適。ガキっぽいアニメやアイドルのジングルがない大人向けの空間だ。
何より、遠くに宮島や瀬戸内海に浮かぶ牡蠣棚を望む景観が素晴らしく絵画のよう。宮島競艇は景観日本一の競艇場だ。
旅打ちだね〜、と、いい気分に浸っている場合ではない。前回の大宮競輪では全敗だった。この絶不調のスランプから脱出できるか、これは自分との戦いでもあるのだ。
さっそく無料の出走表を開いて検討。到着すぐの6Rは見ケンして、本日の結果をざっと見渡すと、6レース中4レースが①アタマで硬い。ただ、モロ①②③は出ていないのがミソで、⑤枠までなら着もある。
ならばと7RはA級B級混合予選のA級選手のみ選んで2連単②④、②⑤と3連複②④⑤と買うと、なんと本日初投票から的中! 2連単は②⑤1180円、3連複は1番人気で340円だが、払戻1520円なら今日は赤字で終わることはないだろう。
こういうときはツイているもので、買う気のなかった8Rを黙って3連複①②③で買ったら、これも的中。
競艇マニアの官能作家・富島健夫は“ギャンブルに勝つには、ギャンブルをしない人間に近い心境にならなければならない”と名言を残したが、無念無想、本日のコースの水面のように波なく穏やかな明鏡止水の心境なら、オレもちゃんと当たるのだ。ま、配当は1番人気220円ぽっちだが。
では明鏡止水の心境でずっと勝負を続けられるか。そんなわけはない。9、10、11Rと欲目が出てハズレ。
それでもこの日はプラス収支なので良しとし、撤収を考えたが最終12R、またも明鏡止水で買った3連単①④③がズバリで580円。勝つときはこうなのだ。
【漢(オヤジ)の旅広島県廿日市市編(2)】へ続く
「週刊実話 ザ・タブー」2月6日号より
