
池松壮亮さん(2021年10月、EPA=時事)
【画像】え、「身体の大事なモノを抜こうと…」 コチラが池松壮亮が衝撃演技を見せた「R15指定」の実写版です
空想のヒーローでもどこかにいそうな実在感
2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』で、豊臣秀吉を演じているのが池松壮亮さんです。後に天下人になる秀吉の陽気で人たらしな一面と、人殺しも平気で行うサイコパスのような一面を演じて話題になっています。
池松さんはこれまでに数多くの作品に出演しており、マンガ原作の実写化作品でも抜群の演技力を活かして存在感を発揮してきました。
初の主演作品は、横山光輝先生のマンガ原作を実写化した2005年の映画『鉄人28号』です。13歳だった池松さんは1万人のオーディションを勝ち抜き、主人公の少年「金田正太郎」を演じました。
声変わり前で短パン姿の池松さんが、蒼井優さん演じる天才美少女科学者のサポートを受けて鉄人を操り、香川照之さん演じる銀髪のテックエリートが開発した、林原めぐみさんの声でしゃべる敵のロボット「ブラックオックス」と戦います。
豪華な出演陣が全員大げさな演技をするなか、ナチュラルな芝居で物語を引っ張った池松さんは、この頃から非凡な才能を開花させていました。つるんとしたCGで描かれた鉄人とブラックオックスの戦いより、池松さん演じる正太郎といじめっ子たちのケンカのほうがスリリングで迫力があります。
その後、2017年に池松さんが主演したのが、福本伸行先生原作のマンガ『銀と金』のドラマ版です。池松さんが演じるギャンブル中毒の青年「森田鉄雄」が、裏社会に通じる「平井銀二(演:リリー・フランキー)」たちと出会い、大金をめぐる仕手戦やギャンブルに挑みます。ロングヘアをポニーテールでまとめた原作の森田と池松さんの見た目はまったく異なりますが、森田のギラギラした野心と人の善性を見事に表現していました。
新井英樹先生のマンガを実写化した『宮本から君へ』では、池松さんは主人公の「宮本浩」を演じています。2018年のドラマ版では、不器用ながらも熱くて泥臭い宮本がサラリーマンの世界で、懸命に仕事をする姿が描かれていました。
2019年公開の映画版はその続編で、恋人の「中野靖子(演:蒼井優)」を暴行された宮本が、エリートラガーマンの「真淵拓馬(演:一ノ瀬ワタル)」に凄絶な復讐を果たすというストーリーです。
過剰な熱量を持つ宮本を、池松さんは叫びやアクションだけでなく、弱さや滑稽さも含めて全力で演じきりました。『鉄人28号』でも共演した蒼井さんとは、日本映画としては珍しいほどの濃厚なベッドシーンを演じています。
顔面を殴られて前歯を失う宮本を演じるため、前歯を全部抜こうとして蒼井さんと原作者の新井先生に説得され思いとどまったというエピソードからも、池松さんの本作への取り組みの本気度がうかがい知れます。
『宮本から君へ』で泥臭いアクションも見せた池松さんが、主人公の「本郷猛」を演じたのが、2023年公開の『シン・仮面ライダー』です。本作は正確にはマンガを実写化した作品ではありませんが、原作者・石ノ森章太郎先生のマンガ版も反映させた内容でした。
人と接するのが苦手ながらも優しい心を持ち、父が殺されたことをきっかけに改造手術によって強大な力を持ってしまった本郷の苦悩を、池松さんは抑えた演技で表現しています。「一文字隼人(演:柄本佑)」と共闘し、「緑川イチロー(演:森山未來)」と戦うクライマックスのアクションも、生身のまま体当たりで演じていました。
マンガを実写化した作品のキャラクターは現実離れした存在に見えることが多いのですが、池松さんが演じる人物は、空想のヒーローから泥臭いサラリーマンまで、その卓越した演技力と実在感によって、現実と地続きの「どこかにいそうな人物」になっているのが大きな特徴です。今後も、さまざまな作品での活躍を期待したいと思います。
