メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、2026年のF1はレギュレーション変更によりこれまでとは異なるドライビングスタイルが求められることから、若いドライバーたちには有利な状況になる可能性があると考えている。
2026年のF1はレギュレーションが大きく変更される。空力面では、昨年までのようなグラウンド・エフェクトカーではなくなり、直線とコーナー区間で空力モードを切り替えるアクティブエアロが導入される。さらに車重も32kg軽くなる。パワーユニットにおけるエンジンと電力の出力比も、昨年までとは異なり均等となるため、エネルギーマネジメントがこれまで以上に大事になる。
これらの変更により、求められるドライビングスタイルは一変することになる。これに合わせることができるかどうかが鍵になるといえよう。
一部では、ドライビングスタイルはこれまでとは全く違うため、経験が豊富である意味の重要さは減ることになるという声もある。ただ逆に、ここ数年の間にF1デビューした若いドライバーたちにとっては、追い風となる可能性もある。経験の少なさが足枷になることがなくなるというだけでなく、逆にカテゴリーをステップアップし、その度に異なるドライビングスタイルに適応することを求められてきたばかり……つまり、トライビングスタイルを適応させることに”慣れている”と言うことができよう。
アントネッリもそういう存在のひとり。彼は18歳でF1デビューを果たしたため、それ以下のジュニアカテゴリーをいずれも1年ずつで卒業。つまり、慣れたマシンでレースをしたという経験が、これまでほとんどないのだ。
「昨年F1にデビューしたルーキーたちにとって、今年新しいマシンで改めてレースができるということはいいことだ。毎年違うマシンをドライブするということに慣れているからね」
アントネッリはそう語った。
「だから、新しいマシンにできるだけ早く適応しようと努力してきた。だからもちろん、その点では今年新しいマシンになるというのはいいことだ。全ドライバーにとってリセットということになるからね。特に僕らルーキーにとっては、毎年新しいマシンに慣れるというのは普通のことだから。他のドライバーよりも、早くマシンを理解できるかしれない」
アントネッリは、全員がゼロからのスタートとなるため、公平な戦いになると考えている。
「大きなレギュレーション変更であり、全員がマシンを改めて学習しなければいけない。いわば全てがリセットさせるようなモノだ」
「僕らにとっては、今年の方がいいね。昨年は前のレギュレーションの最終年であり、ほとんどのドライバーがマシンのことを非常によく理解し、開発を続けてきたから」
「僕らにとっては、ドライビングの面では大きなチャンスだ。他のドライバーよりも早く、そして最も効果的な形でマシンを理解できたドライバーが、大きな違いを生むことができるからね」
とはいえアントネッリは、ベテランたちにとって不利になるわけではないとも言う。
「でも他のドライバーだって馬鹿じゃないし、どちらかといえばかなり優秀な人たちだ」
そうアントネッリは言う。
「だから、彼らもすぐに理解してくることだろう」
「経験はやはり重要だ。1年を通してどう取り組むか、毎週末どう過ごすかということについては、経験は依然として役に立つ。もちろん僕も、F1で1年間を過ごし、多くのことを学んだ。しかし今年は間違いなく、今までとは異なるアプローチをしなきゃいけない。そして、まだかなり学ばなきゃいけないことがかなりあると感じている」
「経験の面では、まだ差はある。でもドライビングの面では、新しいマシンになったことで、全員が同じレベルになったと感じている。だからこれは非常に大きなチャンスになると思うんだ」

