
痛恨5失点で黒星発進。“あっという間”の百年構想リーグで優勝目ざすレイソルの危機感「引き分けもなるべくなくさないと」
J1百年構想リーグの優勝を目ざす柏レイソルには重く響く、アウェーの開幕戦となった。
川崎フロンターレを相手に、25分までに3失点してしまった柏は、その後の反撃も及ばず3-5で敗れたのだ。ボール保持率、シュート数、決定機の数などで大きく上回ったが、スコアはこの試合のリアルを映し出す。
敗因は立ち上がりの3失点を招いた守備にある。柏の右サイドを突いた伊藤達哉が獲得したPKをエリソンに決められた最初の失点はある意味、出鼻を挫かれる形ではあったが、そこで留めていれば柏のペースに持っていくことも可能だったはずだ。
しかし、攻撃でボールは持っても、守備の修正がないまま時間を経過させた流れで、25分までに3失点すれば、ほぼ試合は決着してしまう。
もちろん、そこから反撃して、結局どっちに試合が転ぶか分からないところまで持っていったのは柏の強さとも言えるが、それだけに敗戦の意味は大きい。
久保藤次郎は主に自分の右サイドから川崎にやられたことに責任を感じていた。「立ち上がりが最悪でしたが、3点を取れたのは評価できると思います。自分たちのサッカーはやれていた」と振り返りながら「ハーフシーズンで試合も少ないので、早いうちに学んでいかないと。この試合をもう1回やってしまっては優勝はないので。この1試合にとどめたい」と主張した。
確かに伊藤、エリソン、紺野和也という前の3枚はJリーグ屈指の強力なアタッカー陣だが、いかに彼らの良さを出させないかというところで、前半はあまりにケアレスだった。
伊藤とのマッチアップで後手に回った右ストッパーの馬場晴也が原田亘に代えられたが、ディフェンスリーダーの古賀太陽は単に味方を庇うだけでなく、チームとしての問題を感じていたという。
「僕らの守備の仕方をうまく利用してきたなと思っていて。マンツー気味に掴みにいくハイプレスが僕らのやり方ですけど、そこを捕まえにこさせておいて背後にとか。前線の広いスペースを利用するみたいなところはうまくやられたと思う。イメージとしては綺麗にブロックを作りながら、攻撃に前線のパワーを残しておくというか、それが90分、徹底していた。感覚的にも後ろ3枚の前後とか、広いスペースを与えすぎたと思います」
たとえば川崎はゴールキックなどでも、自陣で繋ぐような素振りを見せてからシンプルにロングボールを蹴るような形で、前線に当てたところで周囲のアタッカーが追い越したり、3人目がディフェンス間のスペースに潜っていくような狙いだ。
古賀は「途中から(小西)雄大と自分の距離を近くしながら、相手の1トップの選手だったりをうまくコントロールするようにしました」と語るが、そこまでに3失点してしまったこと、後ろが耐え切れなかったことの両方を反省点としてあげた。
そこから柏が右サイドの崩しから細谷真大の得点で、前半のうちに1点を返すと、後半には瀬川祐輔が小西のロングパスをスーパートラップし、古巣相手にゴールを決めて3-2に。
そこからセットプレーで再び突き放されるが、今度は川崎アカデミー出身の山内日向汰による3点目で、終盤に同点、逆転の可能性を残す。しかし、最後に川崎の鮮やかなカウンターから脇坂泰斗に決められて、勝敗が決した。
攻撃に関しては柏の選手が川崎のボックス内に侵入して、ボールを受けた回数を考えても、1つ合えば4点目、5点目が生まれてもおかしくなかった。もちろん攻め込むほどゴール前は密集するので、もっとミドルシュートを使うとか、より得点率を高めるための改善点はあるかもしれない。
しかし、3得点したチームにそこを問うより、まず5失点、特に前半の3失点の要因を突き詰める方が先決だ。
細谷へのアシストなど、途中出場からゲームの流れを引き戻した原田も「ゼロで行かないと、自分たちの攻撃はたぶん、躊躇してしまうところも出てきてしまうので。ゼロで行ってるから自分たちの良さも出ると思いますし、失点しないというところにはもっとこだわらないといけない」と語り、守備を疎かにしては、良い攻撃も生まれてこないことを強調した。そして久保と同じく、この百年構想リーグがハーフシーズンであることも認識している。
「試合数が少ない分、1試合、2試合、負けるだけで優勝がなくなってくると思う。とりあえず次、絶対に負けられないですし、勝たないといけないですし、引き分けもなるべくなくさないといけない。そのためには失点をしちゃダメ。ゼロにすれば絶対に自分たちのサッカーになってくると思うので。そこはしっかりみんなで話し合いながら、修正していきたい」
そこに関しては古賀も「1試合で5失点してるようだと、一番上に行くのは難しいと痛感しました。ただ、できてること、できてないことを冷静に捉える必要がある。あっという間に終わってしまうシーズンだと思うので、次に修正して向かえるように、チームとしては冷静に見ていきたい」と前を見据える。
昨シーズンのJ1で2位の柏は、次のACLエリートの出場権を暫定で得ているが、「百年構想リーグに優勝してアジアへ」というのが、チーム内で合言葉になっているという。
まずはEASTの王者になり、プレーオフで優勝する。「昨年は負けた次の試合、しっかり修正できていたというのが、僕らの良いシーズンを過ごした要因の1つだと思う。連敗しないこともそうですけど、勝点3を続けていくために、学んだことは次に繋げたい」と古賀。最悪の試合展開からチームの底力を示したが、勝点ゼロという事実を受け止めて、次の勝利に繋げていくしかない。
取材・文●河治良幸
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