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「日本から撤退か」噂された大量閉店の真相。クリスピー・クリーム・ドーナツがV字回復できた理由

「日本から撤退か」噂された大量閉店の真相。クリスピー・クリーム・ドーナツがV字回復できた理由

クリスピー・クリーム・ドーナツ

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一時は「大量閉店」が報じられ、日本からの撤退すら心配された時期もありました。しかし今、クリスピー・クリーム・ドーナツは鮮やかなV字回復を遂げています。44店舗まで減少した店舗数は、現在89店舗へと倍増。なぜ同ブランドは、再びこれほどまでに支持されるようになったのか? その復活劇の裏には、今年で20周年を迎える同ブランドの、知られざる「地道な変革」と「変わらぬ価値」がありました。

日本上陸当時はミスドを意識せず、結果的に差別化に成功

一時期は「日本から撤退か」とまで言われたクリスピー・クリーム・ドーナツは現在、一大ブームを巻き起こしていた当時よりも店舗数を増やし、完全復活ともいえる勢いです一時期は「日本から撤退か」とまで言われたクリスピー・クリーム・ドーナツは現在、一大ブームを巻き起こしていた当時よりも店舗数を増やし、完全復活ともいえる勢いです。当時を知る、マーケティング部プランニング担当ディレクターの荒居利彰氏と、マーケティング部コミュニケーション担当マネジャーの佐々木彩花氏に話を聞きました。

「現在は世界40か国以上に展開しているクリスピー・クリーム・ドーナツですが、2006年当時は米国・カナダ・オーストラリア・イギリス・メキシコ・韓国・香港・インドネシア・クウェート・フィリピンの10カ国のみ。ちょうど世界中に展開を増やしていくタイミングだったこともあり、日本にも上陸することになったそうです」(荒居さん)

当時、日本でドーナツといえば「ミスタードーナツ」。日本上陸にあたり、強力なライバルとなることが想像できたと思いますが、差別化をするとか、アメリカの味わいを日本人向けに変更するといった考えはなかったといいます。

ガラス越しにドーナツを製造する過程が見える「ドーナツシアター」

ガラス越しにドーナツを製造する過程が見える「ドーナツシアター」

「あくまでクリスピー・クリーム・ドーナツというブランドが日本に上陸することを重視していました。看板商品の『オリジナル・グレーズド』は他にはない美味しさだと自負しておりますし、『ドーナツシアター』と呼ばれる、製造エリアがガラス越しに見える体験は他にはない要素です。敢えてなにかを変えたり差別化したりする必要はないと考えていました」(佐々木さん)

上陸翌年の2007年からは日本限定の季節商品の販売も始めたり、一部チョコレート商品の味を日本向けにアレンジしたりしたことはあったといいますが、『オリジナル・グレーズド』の味は世界共通のレシピで作っているのだそう。それだけ唯一無二の美味しさに自信があることがうかがえますが、ほかにもミスドと結果的に差別化となった大きな点がありました。

箱は平置き。開けた時に華やかなトッピングが目に入る

箱は平置き。開けた時に華やかなトッピングが目に入る

「クリスピー・クリーム・ドーナツはシェアすることがグランドコンセプトの1つ。そのため、箱や袋には平置きで収めます。ドーナツ自体のトッピングやデコレーションが華やかなものが多いこともあって、箱を開けた時にわっ!と驚く華やかさや手に取りやすさを意識しています」(荒居さん)

「無料配布」が話題となり、2時間待ちの大行列

結果的に日本で長く定着していたミスタードーナツとの差別化に成功し、人気が急上昇したクリスピー・クリーム・ドーナツ。1号店のサザンテラス店には連日大行列ができ、購入までに2時間待ちとなることもありました。さらにその人気に拍車をかけたのが、前代未聞の「列に並んでいる人に1個ずつ看板商品の『オリジナル・グレーズド』を配布する」取り組みでした。

日本上陸当時2006年頃の新宿サザンテラス店 大行列が日常茶飯事だった

日本上陸当時2006年頃の新宿サザンテラス店 大行列が日常茶飯事だった

「無料配布は日本だけでなく、アメリカでも行っていたことです。クリスピー・クリーム・ドーナツは気前の良い寛大なブランドだということもあり、1個まるまるあげちゃうと損とか利益とかといったことは考えず、“楽しんでほしい”“ファンになってほしい”という想いが強かったように思います。

そもそも上陸当初はどんなブランドかご存じない方も多いので、列に並んでいる間に食べていただくことで味を知っていただけることも施策の1つでした。そのために1番味に自信があった『オリジナル・グレーズド』を配布していました。他の味を配布したことは1度もないんですよ」(佐々木さん)

唯一無二の美味しさを誇る「オリジナル・グレーズド」

唯一無二の美味しさを誇る「オリジナル・グレーズド」

しかし2010年に無料配布は廃止に。これは日本上陸後の『オリジナル・グレーズド』の国内販売が5000万個を達成したためでした。「もう十分に日本でもクリスピー・クリーム・ドーナツを知ってもらえた」と判断したタイミングだったのです。

「しかし、現在でも新しいエリアに出店する際にはご挨拶の意味を込めて、『ドーナツドロップ』と呼ばれる無料配布を行っています。2025年12月には今年の20周年を記念して全国5か所で『ドーナツドロップ』を実施し、『オリジナル・グレーズド ダズン』(12個入りのボックス)を各会場200箱ずつ配布しました。こうしたサプライズによりブランドを好きになってもらう取り組みは現在でも不定期に実施しています」(佐々木さん)

2025年12月に『ドーナツドロップ』を行う若月社長

2025年12月に『ドーナツドロップ』を行う若月社長

配信元: MonoMaxWEB

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