インスタレーション《光と花の庭》《残照》
《光と花の庭》
梅苑の木々に吊り下げられた約1,200本のクリスタルは、すべて手作業でつくられ、1本ごとに並び順までデザインされた、蜷川氏の想いが込められた渾身の作品となっています。これまでの作品と同じものは一切使わず、すべて北野天満宮のためにつくられた特別なクリスタルなのだそう。
時間帯や天候、そこに梅の開花が重なることで異なる表情へと変化します。昼には透明感のある光の庭としてきらめき、夕陽を受ければ淡いピンクに染まり、夜になると星空のような輝きへと姿を変えるそのさまは、季節のうつろいとともに新しい美しさを見せてくれます。
すべて“自然をリスペクトし、梅に負担がかからないように”という考えのもと設計されており、歴史ある梅苑が作品と呼応するように共鳴する空間を生み出しています。
《残照》
蜷川氏がこれまでも手がけてきたシリーズ《残照》。「今回が最高傑作。北野天満宮という場所の力を借りてやっと完成した」と語るほど、この地での展示に強い想いを寄せています。茶室の内部に咲き誇る花の中には、あえて枯れた状態を再現したものも。咲き誇りながら枯れて落ちていく光景は、いのちがめぐる時間の流れを表現しているのだそう。
同作品は全て造花で作られており、市販では手に入らない“枯れた造花”までも一つひとつ手作りされている点が印象的。華やかさと静けさ、生と死といった相反するものが同じ空間にやさしく共存しています。
会期後半にはイマーシブ公演も!
イマーシブ公演《花宵の大茶会》
3月20日(金・祝)から開催されるイマーシブ公演「花宵の大茶会」は、ダンスカンパニーDAZZLE(ダズル)と蜷川実花 with EiMがタッグを組んで生み出す特別な作品。物語の軸となるのは、400年前に豊臣秀吉が北野天満宮で開いた伝説の茶会。その“幻の二日目”を現代によみがえらせ、光と花、影と人とが重なり合う特別な空間へと私たちを導いてくれます。観客席と舞台の境界がない“イマーシブシアター”ならではの形式で、鑑賞者は登場人物と同じ空間に立ち、アート空間の中にそっと入り込むような体験ができます。
ステージ演出は蜷川氏にとっても初挑戦で、「刺激的な日々ですが、全力投球でものをつくり上げることが本当に楽しい。DAZZLEさんと北野天満宮でやらせていただくことで化学反応が起きていて、これは絶対におもしろいものになると確信している。来ていただければ絶対に楽しんでいただける」と話しました。

