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〈中道・壊滅的敗北〉問題は「時代遅れ感」ではなく…野党を粉砕した高市首相の“曖昧戦術”と中道が自滅した心理戦の正体

〈中道・壊滅的敗北〉問題は「時代遅れ感」ではなく…野党を粉砕した高市首相の“曖昧戦術”と中道が自滅した心理戦の正体

無自覚に敵役として盛り上げた…中道改革連合の致命的なミス

対する中道改革連合の致命的な愚かさは、この高市首相が仕掛けた土俵に、まんまと乗ってしまったことにある。中道は、高市首相が設定した「私か、否か」という問いかけに対し、「高市は危ないか、否か」という論点で対抗しようとした。

「高市は独裁者だ」「彼女に任せると戦争になる」と叫び立てることで、彼らは無自覚にも、高市早苗という政治家を主人公にした物語を、敵役として盛り上げてしまったのだ。

政策論争が消滅した戦場で、人格攻撃や不安煽りに終始する野党の姿は、有権者の目には「対案なき批判者」としか映らなかった。高市首相の術中にはまり、彼女の手のひらの上で踊らされた結果の惨敗である。

なぜ、中道改革連合はここまで無策だったのか。そしてなぜ、高市首相の「曖昧な公約」は国民に受け入れられたのか。

高市首相による「戦略的曖昧さ」の正体

この現象を解き明かすには、最新の政治学の知見を借りる必要がある。論文は、現代政治における「曖昧さ」こそが、政治家にとって最強の防具になり得ることを示唆している。

「政党の曖昧な発言の使用は、将来の選挙運動における自党のパフォーマンスに対する有権者の過去評価(retrospective evaluations)についての予測によっても影響を受けると論じる。(中略)政治政党は、選挙公約を守る能力が低下している場合、より曖昧な発言を行うことで、公約破りによる選挙への悪影響を回避しようとする」(『選挙公約、政治的曖昧さ、そしてグローバリゼーション』2024年)

この論文が指摘する本質は、政党が具体的な公約を掲げることのリスク管理にある。将来、何が起こるかわからない不確実な状況下で、具体的な数字や期限を約束することは自滅行為に近い。約束を守れなければ、有権者は厳しく処罰するからだ。

そこで、賢明な政治家は「戦略的な曖昧さ」を採用する。曖昧な言葉を使えば、将来どのような結果になっても「公約の範囲内だ」と言い逃れができ、嘘つきと呼ばれるリスクを回避できるからである。

さらに重要なのは、この曖昧戦略が成功すると、選挙の争点が「政策の是非」から離れていくという点だ。論文は、曖昧な公約が、有権者の評価軸を具体的な政策遂行能力から、より抽象的な信頼性へとシフトさせる効果を持つことを示唆している。

高市首相が今回とった戦術は、まさにこの「戦略的曖昧さ」の極致であった。

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