私の知られたくないこと
きっかけは、共通の友人と何気なくランチをしていた時のことでした。「ねえ、あの話聞いたよ。大丈夫?」と突然言われて、最初は何のことか分かりませんでした。
詳しく聞いてみると、私が彼だけに打ち明けたはずの、実家の経済的な事情の話が伝わっていたのです。学生時代からずっと誰にも言えなかったこと。勇気を出して彼にだけ話したのに。
しかも一人だけではなく、別の友人からも「聞いたんだけど」と連絡が来ました。彼以外に話した人はいないので、出どころは彼しかありえませんでした。
彼の知られたくないこと
数日後、彼が仕事で大きなミスをして上司に叱責されたことを、声を落としながら打ち明けてきました。普段は強がりな彼が「正直、会社に行くのがつらい」と目を伏せた瞬間、胸が痛みました。「これ、誰にも言わないで」という彼の言葉に、私は頷きました。
しかし、その日のうちに彼と同じように、その話を共通の友人に何気なく伝えてみたのです。ただ、自分がされたことの意味に気づいてほしかったのです。
