
北村匠海が主演を務める映画「しびれ」が、ベルリン国際映画祭のパノラマ部門に正式出品されることが決定。また、新たなポスタービジュアルが公開された。
■居場所とアイデンティティーを模索する少年の物語
本作は、新藤兼人賞をはじめ数々の映画賞新人賞を受賞した映画「佐々木、イン、マイマイン」(2020年)や映画「若き見知らぬ者たち」(2024年)などを手掛け、“現実にあらがいながらも何かをつかもうとする若者の青春”を見つめてきた内山拓也監督による作品。
曇天に覆われ、大きな波がうねる日本海沿いの町に暮らす少年・大地は、幼少期に暴君のようだった父の影響から言葉を発さない。今は母・亜樹とプレハブで暮らしているが、水商売で稼ぐ亜樹はほとんど家に帰らず、苦しい生活を送っている。やがて亜樹と共に叔母の家に身を寄せるが、どこにも居場所はなく、一人で過ごしては内気になっていった。そんな中、大地は父の行方を求めて生家を訪ねることを決意する。これを境に、彼の運命は大きく揺らいでいく。
心のよるべなき貧困、誰にも見つからぬように生きる孤独の中のささやかな救い、憎くていとおしい母への複雑な感情。流されるままに生きているようで、歩みを止めない大地。彼がかすかな光を手繰り寄せ、息をのむような大きな愛を知るまでの20年間が、徹底した少年の視点でつづられていく。
■ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品
2026年で第76回目の開催を迎えるベルリン国際映画祭は、2月12日(木)から22日(日)まで開催される。本作が出品されたパノラマ部門とは、部門ディレクターが優れていると判断した作品群を上映するもの。コンペティションの賞の対象外ではあるものの、観客賞をはじめとした、特別賞の受賞候補作品が上映される部門となっている。
本作は期間中6回上映され、2月15日(日)のプレミア上映は、862席の座席数を誇る会場ウラニアで行われる。
■新たなポスタービジュアルが公開
新ポスタービジュアルの写真は、冬の新潟特有の鉛色の空の下、北村演じる主人公・大地と、宮沢りえ演じる母・亜樹が寄り添いながら真っすぐ前を見つめている一枚。二人が刹那的な幸福をかみ締めている瞬間が切り取られている。
レイアウトは白地に黒の英題「NUMB」、キャスト&スタッフクレジットがつづられる中、亜樹のルージュや“しびれ”の日本語タイトル、ベルリン国際映画祭のロゴと、深紅のポイントが一層際立つビジュアルとなっていて、この新ポスターは映画祭開催期間中のベルリンの街中に掲出される予定。写真は写真家・トヤマタクロウ氏によるもので、グラフィックデザイナー、アートディレクターとして活躍する上西祐理氏がアートディレクションを務める。

