父と同じ言葉
「離婚届、いつでも出せるからな」。気づけば口癖になっていました。喧嘩のたびにLINEで送りつけるその言葉。実は、私の父も母に同じことを言っていたのです。
それを聞いて育った私は、いつの間にか同じやり方を覚えていました。妻が黙って従ってくれるのを見て、自分が正しいと勘違いしていました。言葉で相手を支配することが、家庭を守ることだと思い込んでいたのです。
エスカレートする自分
料理の味、掃除の仕方、些細なことが気になると、つい「離婚」を持ち出す。妻はいつも「ごめんね」と謝ってくれました。その姿を見て安心する自分がいた。今思えば、最低でした。妻の謝罪は納得ではなく、恐怖からくるものだった。でも当時の私は、それに気づく余裕すらなかったのです。
