男子テニスツアーのATP500シリーズ「ABNアムロ・オープン」(2月9日~15日/オランダ・ロッテルダム/室内ハードコート)は現地11日にシングルス1回戦が行なわれ、今季限りでの現役引退を表明している元世界ランキング3位の40歳スタン・ワウリンカ(スイス/現106位)が登場。地元オランダ勢の17歳タイス・ボーハールト(同1048位)に6-3、6-4で快勝し、2回戦進出を決めた。
両者を隔てる23歳3カ月の開きは、ATPツアーと四大大会を通じて史上2番目に大きい年齢差。これは2011年「エルステ・バンク・オープン」(現ATP500)1回戦で当時18歳だったドミニク・ティーム(オーストリア/元3位)が44歳のトーマス・ムスター(オーストリア/元1位)を破った際の25歳11カ月に次ぐものだ。
当初ワウリンカは初戦でアレクサンダー・ブキッチ(オーストラリア/現88位)と顔を合わせるはずだったが、ブキッチが試合前に棄権を表明。これを受け、急遽ラッキールーザー(欠場者の発生により予選敗者が繰り上がる措置)で本戦入りしたボーハールトとの対戦に変更された。ボーハールトは先月、ITFジュニアランキングで9位を記録した若手有望株だ。
試合は百戦錬磨の40歳が初対決の17歳を相手に、代名詞の強力な片手バックハンドと年齢を全く感じさせない粘りのディフェンスで主導権を握り、第1、2セットで1度ずつブレークに成功。反対に自身のサービスゲームでは1度もブレークを許さず、1時間22分で勝利を収めた。
先日の四大大会「全豪オープン」で1978年のケン・ローズウォール(オーストラリア)以来となる40代での同大会3回戦進出を果たすなど好調を維持しているワウリンカは、オンコートインタビューでボーハールトとの年齢差について触れつつ、次のように喜びを語った。
「彼は非常に若く、まだまだこれからという感じの選手だと思うが、今日の自分のパフォーマンスには非常に満足している。コートの球足がかなり遅いこともあって全く簡単な試合ではなかったが、しっかりと集中できていたし、積極的に打っていけたと思う」
その後、インタビュアーからこの勝利の意義を問われ、清々しくこう答えた。「こういう瞬間を味わうことがプレーを続けている理由だ。僕は競争者で、常に勝ちたいという気持ちで試合に臨んでいる」
日本時間12日22時30分以降に予定されている2回戦でワウリンカが対峙するのは、これまでにツアー10勝を挙げている26歳のトップ10選手アレックス・デミノー(オーストラリア/現8位)。非常に厳しい戦いとなりそうだが、次戦も40歳の奮闘を期待したい。
文●中村光佑
【動画】ワウリンカが23歳年下のボーハールトを破った「ABNアムロ・オープン」1回戦ハイライト
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