最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
<呪術廻戦>パンダ役・関 智一「分からないことって、怖くないですか」エンタメの「死滅回游」で生き残る熱と欲

<呪術廻戦>パンダ役・関 智一「分からないことって、怖くないですか」エンタメの「死滅回游」で生き残る熱と欲

TVアニメ「呪術廻戦」にてパンダ役を務める関 智一にインタビューを実施
TVアニメ「呪術廻戦」にてパンダ役を務める関 智一にインタビューを実施 / (C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

TVアニメ「呪術廻戦」第3期「死滅回游 前編」が現在放送中(毎週木曜深夜0:26-0:56ほか、MBS/TBS系28 局”スーパーアニメイズム TURBO”枠/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・TVer・Leminoほかにて配信)。WEBザテレビジョンでは、パンダ役・関 智一にインタビューを実施。役づくりほか、声優・タレントとしてだけでなく、劇団運営、創作でも知られる彼の、時間の使い方や、緊張やストレスとの向き合い方、“モノ創り”への思いとは? 意外な一面も含めてたっぷり明かしてもらった。

■「実は保守的」!? 声優・関 智一の人生の“原動力”とは

――第52話(第3期第5話・1/29放送)で、パンダの出生が明かされました。誕生から現在に至るパンダの人間性(パンダ性)や、パンダの人間観について、関さんはどのように感じていらっしゃいますか。

何か、いい人…じゃなくて、いいパンダですよね。最初に演出サイドから「お父さんみたいにやってください」というリクエストがあったので、そういう包容力のある感じを意識して演じました。

――パンダは、自分の異質性をごく自然に受容している面白さと安定感が魅力だと思うのですが、関さんはご自身が「周囲と違うなぁ」という感覚を抱いたことはありますか。

え、どうですかね…。でも、みんな違いますもんね? あんまり考えたことがないです。

――その「みんな違う」ことに気づくまでの過程や時期もみんな違っていて、特に日本社会では「みんな同じ」という前提で抱く他人への感情や思考に囚われがちな気がするのですが、そういうのは一切なかったタイプですか?

日本社会…そうですね(笑)。いや、ありましたよ! 何というか、自分と同じような考えを押し付けようとして、そういうのはよくないなって実感する瞬間が。若い頃に失敗を重ねながらいろいろ考えたことはあったかもしれないです。
TVアニメ「呪術廻戦」第3期「死滅回游 前編」第52話より
TVアニメ「呪術廻戦」第3期「死滅回游 前編」第52話より / (C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会


――それ以降はわりと上手くいっている…?

常に頭で考えてっていう感じですね。分かりやすく言ったら、何で嫌われちゃうのか、その理由を考えて、自分なりに整理して、接し方を変えるみたいなこととか。

――関さんが周囲の親しい方々に今もたまにネタにされる「よく見ると目が笑ってない」みたいな現象は、同時進行で脳がパターン解析中みたいな…?

それもあるかもしれないです…けど、若い頃の話なので、また違う要素だと思います(笑)。

――試行錯誤を経て、人間関係を面倒だと思うことはあまりなくなりましたか?

昔からストレスを感じたことがないな〜とは思っていましたけど、感じてないからストレスがないのかっていうと、そういうわけでもないみたいで(笑)。たまに具合悪くなったり心臓バクバクしたりするんで、無意識下ではストレスになっているのかもしれません。

――そのケアは、どのように?

それが分からないんです。不調自体はちょいちょいあるんで、気になって検査しても全く異常はなく、「ストレスですね」と言われて終わるんですけど、何に対してのストレスなのかは全く分からない(笑)。何かが限界を超えたというサインなんでしょうけど。

――検査を先延ばしにしないのは素晴らしいですね。

むしろそっちのケアには一生懸命というか、すぐに「ヤバい!」って反応しちゃうんですよ。子どもの頃から「死」に対するセンサーが異常に敏感で、不調を感じてスマートウォッチを見ると心拍数や血圧が上がっていて、その上昇自体も「ヤバい!」と思ってすぐに病院に行っちゃう…で、結果、何でもないんですけど(笑)。

――心拍数や血圧の上昇は、「人前に立つ」「本番」といった、普段の関さんのお仕事に多そうな場面における一般的な緊張の症状にも似ていますが…。

そういうのは慣れているから平気なんです。もともとやっていたこと、やり慣れていることは大丈夫。だからアベレージが分からない仕事では、今でも震えるほど緊張します。結局、僕は「分からない」ものが怖いんですよ。さっきの「死」なんてまさにそう。死の後が分からないから、怖い。

――関さんは“生き急ぎ”レベルで人生を多方面に活用していらっしゃるので、「いつ死んでもいい」くらいの感覚で生きていらっしゃるタイプかと勝手に想像していましたが、違うんですね。

違いますね。僕は、できるならずっと生きていたい! …みんなそうですよね? 単純に死ぬのが怖い、今ある意識がどこにいっちゃうか分からないのが怖い、それだけのことというか。僕の小さい頃からの性分なんだと思います。やり慣れていないイベントに緊張する成分と同じ恐怖を死に対しても感じる(笑)。そう考えると、実は保守的な性質なんでしょうね。

――その上で次々と積極的に挑戦される、その原動力は何ですか?

それは、多分、「欲」ですね(笑)。モテたいとはあまり思わないんですけど、物欲も承認欲求も大きいですし、欲しい何かを手に入れるためにどうしたらいいかを頭で考えて、ただそれを実践しているような感じです。手に入らないもの、この世に存在していないものを見たかったら、自分でフィギュアの原型を作る。

――そんな中で、寝る時間やインプットの時間はどのように確保されていますか?

前はあんまり寝ていなかったんですけど(笑)、最近は最低でも6~7時間は寝るようにしています。好きなものや興味を惹かれたものは、なるべく調べるようにしています。そういう意味では時間なんていくらでもあるんですよね、移動している間とか。

TVアニメ「呪術廻戦」第3期「死滅回游 前編」第52話より
TVアニメ「呪術廻戦」第3期「死滅回游 前編」第52話より / (C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

■モノ創り中毒の“熱”は、エンタメの「死滅回游」を生き残れるか

――第52話(第3期第5話)から、パンダのあらゆる魅力を堪能できる「賭け試合」が描かれ、人が賭け事で感じるような“熱”にこだわるキャラクター、秤 金次(声・中井和哉)が出てきます。関さんが仕事をしていて、“熱”を感じるのはどんな瞬間でしょうか。

やっぱり妥協するのがあんまり好きじゃないみたいで、お客さんに見せるものは、できるのであればずっとイジってクオリティーを上げたいみたいなんですよね。だからギリギリまで直してしまう…良いところであり、悪いところでもあるんですが(笑)。そういう、完成への責任があるときですかね。

――関さんはパンダのように「一歩引いて全体を見守る」立ち位置になることも多いかと思いますが、現場における理想の振る舞い方みたいなものは変わってきていますか?

うーん、熱に同調してくれる人ばかり集まっていたらいいんですけど、全体の雰囲気が、1人の熱で突っ走れる空気感じゃなくなってきているなとは感じています。いろいろな人がいる中でやるっていうのは、難しいことですよね。現場で怒鳴る人なんて今はもういないし…怒らないでできるんだったら、何であんなに怒っていたんだろう(笑)。

――そうですね。

だから僕もなるべく怒らないようにしているんですけど、そういう気遣いと、モノ創りのベクトルは本来、違う気もするんですよ。僕も別にめちゃくちゃなことをやりたいわけじゃなく(笑)、モノ創りの中でそこに意識を取られるワンクッションがもどかしいというか、真剣に熱くなっているからこそ怒鳴っちゃうこともあっただろうと思うと、どうすればいいんでしょう? というのはありますね。

――「呪術廻戦」的に言うと、今は新しい環境に適応できる者以外を淘汰する社会実験中、「モノ創りに関わるプレイヤーが、進化を強制される『死滅回游』に突入している」みたいな側面が⋯。

あるかもしれませんね。でも今後も、みんなと、好きなことを、“熱”を持ってやりたいですから。
TVアニメ「呪術廻戦」第3期「死滅回游 前編」第52話より
TVアニメ「呪術廻戦」第3期「死滅回游 前編」第52話より / (C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会


――さて、あらためて本編では、パンダと夜蛾正道学長(声・黒田崇矢)、さらに呪術高専2年の担任でもある日下部篤也(声・三木眞一郎)との関係が明かされますが、そのシーンを演じていかがでしたか?

実のところ、学長と心を通わせたやりとりをするシーンは、これまでそんなに描かれていないんですよね。第1期(第16話)で、まだ小さいパンダと格闘技の稽古をする様子など、学長がパンダを育てていたと分かる回想はありましたけど。だから演じていて「走馬灯のように記憶が蘇る」みたいなことはなかったんですが、台本に書かれた言葉やト書きから関係性を紐解いて逆算して、きっとそうなる何かがあった、深く大事な間柄だったんだろうと想像しながら演じました。

――確かに、そこに至る背景をひと言で一気に想像させるハイコンテクストなセリフが多い作品ですよね…楽しみです。そして、学長の件を飲み込んだパンダと、虎杖悠仁(声・榎木淳弥)、伏黒 恵(声・内田雄馬)との再会、続く共闘では、パンダがあらゆる意味で活躍します。

ハイ。個人的には先ほどの秤先輩と一緒に停学中の先輩・星 綺羅羅(声・榊原優希)のキャラクターが面白くて好きでした。術式も面白くて、バトルにちょっと謎解き要素が出てきて⋯。綺羅羅と秤との関係も、秤の「こんなにザワつくのは元カノがリボ払いしまくってた時以来だ」って発言や、ギャグっぽいところもいいですよね。パンダの活躍とともに、ぜひお楽しみください!

◆取材・文=坂戸希和美

あなたにおすすめ