女性は「身が危険だと思ったから店を辞めた」
Aさんに「男性はAさんから『好き』とか『愛してる』とか『一緒に暮らそう』と言ってきたと証言している」と伝えると驚いていた。
「私から? 言うと思いますか? 言うわけないです! 絶対に言ってません。向こうが何十通もDMを送ってくるから、オウム返しのように『好き』『愛してる』ってコピペしただけ。言わないと無数の『…』が来るから。それに私が休んでた時に入れてきた遠隔ボトルも私が頼んだわけじゃありません。向こうがお見舞いとか言って勝手に入れてきただけ。ほんと怖かったです」
また、バレンタインの日のパーティについても聞くと「そんなパーティしたら身が危険だと思ったからやめた」と言う。
「彼のしつこいDMとか接客から逃げるためというのもあるし、店との折り合いがつかないこともあり辞めました。でも、店だって色恋営業だと認めたから返金したんじゃなくて、単に彼の相手するのが面倒くさいから返金しただけだと思います…」
『D』の近隣でコンカフェを経営するオーナーにも話を聞いた。
「最近、ホストの取り締まりも厳しいし警察署に駆け込まれたら面倒なことになるから、1万5000円くらい返金した方がいいって判断しただけだと思います。1時間飲み放題で3000円からとか、チャージ制は1000円からとか、リーズナブルな金額で経営してるし、コンカフェはキャストの給料もそんなに良いわけじゃないので、粘着してキャストを疲弊させないでいただきたいです…」
いっぽうで別のガールズバー経営者は「お客が味をしめて同じような難癖をウチでつけられたらたまらない、店側も何やってるのか…」と呆れていた。
法律の専門家は今回のトラブルをどうみるか?
改めて男性にAさんの言葉を伝えると「でも、俺が愛してるって言ってそれに愛してるって返したら、それはもう恋人同士の会話でしょう」と一歩も譲らなかった。最後に男性に「なぜ鬼塚を名乗っているのか」と聞いた。
「俺、平塚出身で若い頃はヤンチャしてて。17歳の時はキンパツ。当時は暴走族にも入ってて。大型バイクの免許もあるし、いつか俺も『湘南純愛組!』の鬼塚みたいに伝説を打ち立てたいなって…」
今回のコンカフェトラブル、法的にはどうなのか。ナイトビジネスのトラブルに詳しいグラディアトル法律事務所の若林翔弁護士は言う。
「この事案はコンカフェ嬢による色恋営業には該当しませんね。風営法に違反する色恋営業に該当するためには、関係性の破綻か自己の業務上の不利益を告げて客を困惑させる必要がある。本件で、これらの行為がなければ、風営法が規制する色恋営業には該当しない。しつこい客との関係を切るという意味ではAさんがお店を辞めたのは合理的ともいえるかと。逆にAさんが拒絶の意思を示していたにもかかわらずメールを送り続けているのであれば、ストーカー規制法に違反する可能性さえあります」
また、若林弁護士によれば、実は今回の男性のような「色恋営業だ」と店にクレームを入れる客の事案は「増えている」そうだ。
「お店は正しい風営法の知識を身につけて、違反していないのであれば毅然とした対応を取るべきです」(同前)
男性は今後どのような“恋の伝説”をつくるのか…くれぐれも、暴走することがないよう祈りたい。
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取材・文/河合桃子 集英社オンライン編集部ニュース班

