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リバプールで遠藤航が厚い敬意を集めているのは明らか。ピッチを離れた瞬間、その存在の大きさがより鮮明に浮かび上がった【現地発】

リバプールで遠藤航が厚い敬意を集めているのは明らか。ピッチを離れた瞬間、その存在の大きさがより鮮明に浮かび上がった【現地発】


 2月14日に行なわれたFA杯リバプール対ブライトンの観戦プログラムで、オランダ代表主将のフィルジル・ファン・ダイクが思いを綴った。

 手記の中で名前を挙げたのは、サンダーランド戦で左足首を負傷した日本代表DFの遠藤航。リバプールを束ねるキャプテンとして、ファン・ダイクは次のように記している。

「残念だったのは、前節の後半にワタル・エンドウが負傷したことだ。これを書いている時点で、どれほど深刻な怪我なのかはまだ分からない。だが私たちは皆、できるだけ早く戻ってきてほしいと願っている。今は全員の力が必要。特にワタのようなファイターで、真のプロフェッショナルの存在は大きい。あの夜、彼は本当に素晴らしかった」

 ファン・ダイクの言う「あの夜」とは、2月11日のサンダーランド対リバプール戦のことだ。遠藤は今季リーグ初の先発出場に闘志を燃やしていた。ポジションは、チーム内で怪我人が続出している右SB。日本代表はその右サイドで守備に奮闘し、献身的な動きでチームを支えていた。

 ところが後半の中盤、アクシデントが発生する。サムライ戦士は左サイドからのクロスボールに足を伸ばしたものの、その際に左足首を負傷。一度は起き上がり、数分間プレーを続けたものの、続行はかなわず。無念の交代となった。

 この試合を現地で取材していた『ジ・アスレティック』のジェームズ・ピアース記者は、こう振り返る。

「最初は深刻な怪我ではないように思ったが、痛みに耐える遠藤の表情と様子を見て、事態の重さを悟った。だが驚いたのは、彼がその後もプレーを続けていたことだ。

 次のコーナーキックがあったので、遠藤はプレーを止めなかった。その後に倒れ、起き上がれなくなった。彼は真の戦士。簡単にはプレーを止めない。現時点で、強くひねったのか、足の骨のどこかにヒビがはいったのか分からない。怪我の程度はまだ分かっていないものの、軽度の怪我ではないように思う」
 
 遠藤の奮闘に、対戦相手のサンダーランドのファンも胸を打たれたようだ。遠藤が担架で運ばれる際、サンダーランドのファンは激励の拍手で日本代表を見送ったという。

 ピアース記者は、さらに言葉を続ける。

 試合後の様子として「遠藤は試合後、松葉杖をついてチームバスに乗り込んだようだ。ひとまずチームと一緒にリバプールに戻り、翌日に一度目の精密検査を受けたのではないか」と語った。

 さらに遠藤について、ピアース記者は「本当に気の毒としか言いようがない」と思いを明かす。その真意をこう話した。

「遠藤にとって、この試合は大きなチャンスだった。今季は出場機会に恵まれず、ベンチで過ごす時間が続いていた。やっと巡ってきた先発のチャンスだっただけに、いつも以上に強い気持ちで臨んでいたはずだ。怪我は気の毒だし、離脱はもちろん残念だ。ワールドカップには何とか間に合ってほしい。

 そもそも遠藤は、リバプールにとって貴重なスカッド・プレーヤーだ。本職の守備的ミッドフィルダーに加え、センターバックや右サイドバックとしてもプレーできる。過密日程で戦うビッグクラブにとって、遠藤の存在は欠かせない」

 チームメイトからも、遠藤の怪我を悲しむ声が相次いだ。

 DFのジョー・ゴメスは「本当に悔しい。負傷後もプレーを止めずに続けた姿に、彼の生き様が表われていた。いち早く復帰し、ワールドカップに出場できるチャンスがあることを願っている」とコメント。DFのイブライマ・コナテも「なんと勇敢な戦士なんだ」と、インスタグラムに思いを綴った。

 さらに、MFのフロリアン・ヴィルツは「遠藤の離脱は本当に残念。素晴らしい人だし、日々のトレーニングでも常に全力を尽くす。試合に出場すれば、いつだってチームのために戦う。だから、心を痛めている」と思いを語った。
 
 地元メディアの論調も同様だ。クラブ情報サイト『アンフィールド・インデックス』は、遠藤の離脱を「とても残念」と報道し、独特の表現でその価値を伝えた。

「いつも美しいプレーをするわけではない。だが、それこそが遠藤だ。50−50のデュエルに果敢に挑み、常に積極的にプレスをかける。真のカルトヒーローだ」
(※カルトヒーロー=一部の熱狂的なファンやサポーターから深く愛され、崇拝される存在。地道な活躍が評価される人物に使われる)

 2月14日のブライトン戦後、アルネ・スロット監督は「今季中に復帰できる可能性はある」と話した。その一方で「しばらくは離脱する。現時点では正確な復帰時期を断言することはできない。怪我はケースによって異なり、すぐに診断できる場合もあれば、数日様子を見て経過を確認する必要がある場合もある。ワタの場合は後者だ。シーズン終盤には再びチームに戻れるチャンスがあることを願っている」と説明し、最終的な診断結果がまだ出ていないことを強調した。なお「骨折しているのか」との問いに、オランダ人監督は「まだ分からない」と答えている。
 
 ただ、ひとつだけ確かなことがある。主将ファン・ダイクの言葉、チームメイトのコメント、そして地元記者の証言が示す通り、遠藤がリバプールで厚い敬意を集めているのは明らかだ。今回は対戦相手のサポーターからも拍手が送られた。

 献身と責任感で信頼を勝ち取ってきた男。その存在の大きさが、ピッチを離れた瞬間に、より鮮明に浮かび上がった。

 遠藤航の一日も早い回復を、誰もが願っている。

取材・文●田嶋コウスケ

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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