
『頭文字D』の近未来を舞台に、実在する公道を封鎖して開催されるカーレースバトル「MFG」。ポルシェやフェラーリといったハイパワーなスーパーカーがひしめく中、非力な「トヨタ 86」を駆り、天才的なドライビングテクニックでジャイアントキリングを巻き起こす主人公・片桐夏向(カナタ/CV:内田雄馬)の活躍を描く『MFゴースト』。その待望のTVアニメ3rd Seasonが、1月より放送中(毎週日曜夜11:30-0:00、TOKYO MXほか/PrimeVideo・ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Leminoほかで配信)。2月8日に放送されたTurn30は、カナタの父の死とレース中の奇跡が交錯する感動回「13時09分の奇跡」。(以下、ネタバレを含みます)
■父の訃報と「13時09分」のリンク
新潟から戻ったカナタを待っていたのは、父・片桐健の突然の訃報だった。恋の父から、健が先月群馬の大学病院で亡くなったことを告げられたカナタは、父の妹である叔母・楓(CV:園崎未恵)と対面する。楓の口から語られたのは、父が末期癌で余命わずかだったこと、そしてカナタが日本にいることを知りながらも、「父親としての資格がない」と頑なに連絡を拒んでいたという切ない真実だった。
しかし、父は病床でMFGのレースを熱心に見守っていたという。そして衝撃の事実が判明する。父が息を引き取ったのは7月16日の13時09分。それはまさに、第3戦「ザ・ペニンシュラ真鶴」の決勝レース中、カナタの左肘の痛みが嘘のように消え去った瞬間と完全に一致していたのだ。
このあまりにドラマチックな奇跡に、SNS上では「父の死の時刻とカナタの痛み消滅がリンクしてて震えた、奇跡すぎる」「死んでもカナタの力になりたい父の想いが奇跡起こしたの泣ける」と、驚きと感動の声が殺到。また、父の不器用な愛情に対しても「父の資格ないって頑なだったのに病床応援…カナタの気持ち伝わってたんだな」「叔母の楓が話すシーンで胸が締め付けられた」「健がカナタの存在知ってたのに会わなかった理由が切なくて尊い」と、涙する視聴者が続出した。

■天国の母への報告と、高橋啓介の“デジャヴ”
帰りの電車内で、ふと「僕はこれで本当に、ひとりぼっちです」と呟くカナタ。そんな彼を、西園寺 恋(CV:佐倉綾音)は「恋がいるよ。恋はいつまでもカナタのそばにいるよ」と泣きながら抱きしめる。恋の温もりに触れたカナタは「今、この場にキミが、いてくれてよかった」と心から感謝するのだった。その後、一人海辺を歩くカナタは、天国の母へ向けてこう報告する。「父さんが僕のレースを、そっとアシストしてくれたんだ」「確かに感じたんだ、暖かな温もりを」と。両親との別れを受け入れ、前を向くカナタの姿には「天国の母に報告するカナタのシーンでほっこり泣いた」「母に『父と通じた』って言うの優しくて尊い、家族の絆完結」「最後が天国母への報告で締まるのエモすぎ、いい終わり方」と、癒やされるファンの声が溢れた。
一方、Bパートでは群馬・赤城山を舞台に、高橋啓介(CV:関智一)が愛弟子・諸星瀬名(CV:八代拓)に“格の違い”を見せつけるシーンも描かれた。助手席の瀬名に目を閉じさせ、赤城のダウンヒルを攻める啓介。その異次元の荷重移動を感じ取った瀬名は「化け物か、うちのボス」と戦慄する。かつて兄・涼介(CV:子安武人)の助手席で同じ体験をした啓介が、今度は弟子にその技術を伝えていく。松本が「まるでデジャヴを見ている気分だな」と語る通り、師弟の絆と技術の継承を感じさせる熱い展開となった。
父の死という悲しみを乗り越え、新たな決意を胸にしたカナタ。そして、さらなる高みを目指すライバルたち。物語は次なるステージへと加速していく。次回Turn31「夏の終わり」は2月15日に放送済み。次回のレビューもお楽しみ!
◆文/岡本大介


