2月の寒空の下、永田町に吹き荒れた「高市旋風」により、まさに跡形もなくなぎ倒された新党「中道改革連合」。獲得議席数167から49という垂直落下の大惨敗により、多くのベテラン議員らが失職を余儀なくされた。
だが世間を呆れさせたのは、その「負けっぷり」よりも、敗軍の将・野田佳彦氏が2月16日に自身のブログに綴った「敗戦の弁」だった。
野田氏はブログのタイトルを「お詫び(水中の陣)」とし、大敗の責任を認めつつも、その分析において驚くべき強弁を展開した。
〈自民党にガチンコ勝負で負けたという実感はありません〉
〈高市総理への期待感だけの「推し活」のようなイメージ論に、選挙戦全体が支配されてしまった〉
〈不意を突かれました〉
この負け惜しみポエムには。当然ながら嘲笑と反論が次々と繰り出されることに。
〈選挙というガチンコの場で完膚なきまでに叩きのめされておきながら、「ガチンコで負けてない」とは一体どういう理屈か〉
政治ジャーナリストも失笑しながら言う。
「格闘技に例えれば、判定負けどころか10カウントを聞いて大の字になっている選手が、控え室で『相手のパンチが当たった実感はない。観客が相手に熱狂していただけだ』と言い張っているようなものですからね。『不意を突かれた』という言い訳も、プロの政治家としては、ガードを忘れてKOされたと白状しているようなもの。野田氏が固執する『論戦による政策の違い』という土俵そのものが、すでに有権者、特に若年層にとっては時代遅れの演説会にすぎなかった。その現実に、元首相のプライドが追いついていないということでしょうね」
さらにこの日、合同世論調査で、中道を支持すると回答した人の52.5%が70歳以上だったのに対し、10代後半から30代までの支持は合わせてわずか1割程度だった、という結果が判明、若手落選組からは、野田氏ら執行部に怒りの声が噴出した。
落選した若手のホープ、岡田悟氏がSNSで反論したのは、
〈自らの戦略ミスを省みる言葉はありませんか?〉
という、野田氏への痛烈批判。執行部が古いスキャンダル攻撃に終始する中で、現場で見捨てられた候補者たちの怒りは頂点に達している。
「野田氏の言う『穏健』や『中道』という言葉は裏を返せば、何をどう変えたいのかわからない。物価高にあえぐ現役世代にとって、それは政治ではなく、ただの年配者による独り言にしか聞こえなかったということでしょうね」(前出・政治ジャーナリスト)
〈ドボンと落ちた水の中から浮かび上がり、崖に爪立て這い上がる決意です〉
野田氏はブログの最後をこう締めているが、中道を若者が入り込めない「高齢者サロン」へと変質させた真犯人は誰か、まさに今、それを冷静に考えるべき時が来ているようだ。
(灯倫太郎)

