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〈飯能一家殺害事件〉「なんでもしますから、お願いします」命乞いをする被害者に斧を振りかざし惨殺…過去に不起訴になった無職男は「えー…知らないことです」争われる責任能力【裁判傍聴】

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被告にあった逮捕歴

検察側の冒頭陳述などによると事件前、被害者とトラブルを起こしていた斎藤被告は器物損壊容疑などで被告は逮捕されている。そのトラブルを時系列でまとめると以下のようになる。

2021年8月中旬――被害者の自家用車の一部が損傷していたことが発覚(被害を受け防犯カメラを設置)
同9月上旬――車に傷がつけられ、被害届を提出
同下旬――車に被せてあったカバーが切られる
同10月――門扉や車に複数回にわたって投石される
同12月7日~翌年1月4日、15回にわたって深夜の時間帯に被害者宅に不審者が何かを投げる人物がいた。

一連のトラブルで埼玉県警の捜査線上に浮かんできた人物こそ、斎藤被告だった。

 そして2022年1月6日、捜査員が被害者宅付近を張り込んでいたところ、被告が何かを投げる姿を目撃、器物損壊容疑で現行犯逮捕した。その後、ビショップさん宅への器物損壊容疑でも2回再逮捕された斎藤被告は否認を貫き、さいたま地検はいずれも不起訴としたため、斎藤被告は約2か月で“シャバに復帰した。

こうした経緯から斎藤被告のさらなる犯行を懸念した被害者家族は、代理人の弁護士を通じて、被告の母親へ賠償金の支払いと斎藤被告の自宅からの退去を求めた。斎藤被告は賠償金の支払いを拒絶したものの、母親が無断で約126万円を被害者の口座に振り込んだ。

検察側は、斎藤被告がこの賠償金の返還を要求したものの被害者から拒否され、強い恨みを抱いた末に、本件犯行に至ったと強調した。

近隣住民が語る被告と被害者らの印象

被害者家族は2016年3月にこの地に越してきたという。近隣住民はこう証言する。

「自治会で年に一回『清掃デー』があって、奥さまが参加していました。きれいな方でした」

別の近隣住民は、「米国人の旦那さんとは、ゴミの集積場のところでお見かけすることがありました。挨拶はしますが、物静かそうでした」と話した。

検察側の冒頭陳述などによると、斎藤被告は平成初頭の小学1年生の夏に、両親や姉と共に岩槻市(現・さいたま市岩槻区)から引っ越してきた。

近隣住民によると当時は分譲開始の第一期で、分譲価格は1億円を超えたという。そんな裕福な家庭で生まれ育った斎藤被告は小学校時代は、イケメンかつ学業・スポーツともに優秀の人気者だったが、進学した全寮制の私立中学に馴染めず、地元の公立中学校へ転校し、実家に戻ってきた。そして斎藤被告が高校2年生のとき、父親は離婚し実家を出て行った。

斎藤被告は、かねてから映画業界に興味があったことから、大阪府内の芸術大学に進学。卒業後は本格的に映画制作をするようになり、2005年に発表された作品では受賞歴もあった。2007年、被告は監督として新たな作品を手がけはじめる。翌年には撮影が終了したものの、体調不良を理由として編集作業中に音信不通になったそうだ。

近隣住民によると、事件の数年前から母親と姉も実家からいなくなり、ときおり一人暮らしになった被告を心配するように、母親が布団を干したり、庭の草むしりに来たこともあったそうだ。住民はこう続けた。

「挨拶はなかったです。普通の背の高い人で、身なりもきちんとしていて、髪の毛がボサボサだったとか荒れた雰囲気はなかったですよ」

なぜ、斎藤被告はビショップさん一家を標的にしたのか。今後の公判では精神鑑定を行なった鑑定医への証人尋問や被告人質問などがあり、3月16日の公判で判決が言い渡される予定だ。

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取材・文/学生傍聴人 集英社オンライン編集部ニュース班

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