
人類はこれまで奇妙で幻想的な風景を求めて、宇宙に浮かぶ星や惑星、あるいは自らの想像の中に目を向けてきました。
しかし私たちの暮らす地球には、近未来SFに出てきそうな場所、またはゲームや映画でしか見たことのないようなメルヘンチックな場所がたくさんあります。
そこで今回は「地球に実在するSF的でファンタジックな場所7選」を紹介したいと思います。
目次
- 地球に実在するSFファンタジーな場所7選
- 未来的な「植物都市」から、まるで天国な「塩原」まで
地球に実在するSFファンタジーな場所7選
1:フライガイザー(アメリカ)

アメリカ西部ネバダ州にある「フライガイザー(Fly Geyser)」は、人工的に誕生した間欠泉です。
間欠泉とは、一定のサイクルで熱湯や水蒸気を噴出する温泉のこと。
1964年に、地熱エネルギーの開発を行う会社がこの地で掘削作業をしたところ、93℃の熱水が掘り当てられました。
しかし、この熱水は同社が必要とした温度に適さなかったため、井戸は埋め戻されます。
ところが封印した部分が水圧に耐えかね、そこから数十メートル離れた場所で熱水を地表に噴出させました。
こうしてできたのがフライガイザーです。
フライガイザーは、その熱水に含まれる鉱物がゆっくりと固まって蓄積する中で、写真のような円錐形の山になりました。
特筆すべきは赤や緑、黄色、オレンジといった鮮やかでメルヘンチックな色合いです。
これらの色彩は、間欠泉に豊富に含まれる好熱性の藻類によるものと言われています。
2:アビタ67団地(カナダ)

まるでブロックを気ままに積み重ねたかのようなSF的建造物。
これはカナダ・ケベック州のサンローラン川の岸壁に実在する「アビタ67団地」という集合住宅です。
異様に目を引くこの設計は、建築家のモシェ・サフディ(1938〜)が大学の修士論文で発表したデザインをもとにしており、1967年のモントリオール万国博覧会の一環として建てられました。

アビタ67団地は万博のメイン会場ともなり、世界中から数千人の訪問者が訪れ、会期中はモントリオールを訪れた高官たちの宿としても使われたそう。
1985年に入居者によって買い取られてからは、私有の集合住宅となっています。
こんな所に住めば、気分は未来人ですね。
3:レインボーマウンテン(ペルー)

レインボーマウンテンは、南米ペルーのアンデス山脈の中にある標高5200メートルの山です。
現地の言葉では「ビニクンカ(Vinicunca)」と呼ばれ、かつては氷河に覆われていたのですが、気候変動により氷が溶けたことで姿を現しました。
その名の通り、山は七色の色彩が層状に並んでおり、どこか別の惑星にでもありそうな美しい風景です。
この色彩の違いは時代ごとに堆積した鉱物の組成によるもので、例えば、ピンク色は赤土、白色は炭酸カルシウムの豊富な石英、黄色は硫黄を多く含む石灰質の砂岩に由来しています。
またカラフルな七色のストライプは、長年の風化によって地表に露出しました。
未来的な「植物都市」から、まるで天国な「塩原」まで
4:ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ(シンガポール)

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイは、シンガポール中央の埋立地に作られた巨大な国立公園です。
この場所は「植物に囲まれた都市」というイメージのもと、同国の政策の一環として建てられました。
緑化を推進することで人々のQoL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)を向上させる目的があるといいます。
2012年6月29日にオープンし、2014年には約640万人が来場、2015年には来場者数の合計が2000万人を突破しました。

園内には多種多様な植物が集まったドームや植物に包まれたユニークな建物が並んでいます。
このように植物と共生する世界こそ、人類が目指すべき未来都市なのかもしれません。
5:クリスタルの洞窟(メキシコ)

クリスタルの洞窟は、メキシコ北部にあるナイカ鉱山の地下300メートルに位置する幻想的な洞窟です。
その内部には、人よりも遥かに巨大な結晶が無数に乱立しています。
ナイカ鉱山は鉛・亜鉛・銀などを産出する鉱山として知られますが、これらの他に「セレナイト(透明石膏)」と呼ばれる結晶が生成されます。
この結晶が数十万年前から成長を続けて、まるで巨人の剣のように成長したのがこのクリスタルの洞窟です。
これらは人類が今までに発見した最大級の結晶であり、最も大きなものだと全長11メートル、直径4メートル、重さ55トンに達するという。
さらに最も古い結晶は60万年前のものと推定されています。
6:エデン・プロジェクト(イギリス)

聖書の中でアダムとイブが暮らしていた楽園の名を冠する「エデン・プロジェクト」は、イギリス南西部コーンウォール州にある巨大な複合型環境施設です。
これは「環境保護」をテーマとした世界最大級の植物園となっており、施設内には「バイオーム」と呼ばれるバブル型のドームが並んでいます。
その内部は熱帯や地中海の温暖な気候が再現されており、世界中から集められた植物が育成されています。
2001年から一般オープンされており、その近未来的な見た目から今ではイギリス屈指の観光地となりました。
ちなみにですが、この場所は2002年公開のジェームズ・ボンド映画「007/ダイ・アナザー・デイ」のロケ地としても有名です。
7:ウユニ塩原(ボリビア)

最後は、地球上に存在する「天国」としても名高いウユニ塩原です。
ウユニ塩原は南米ボリビアの標高3700メートルの場所にある塩の大地で、南北に約100キロ、東西に約250キロにわたって広がっています。
塩原の真ん中でまわりを見渡すと、視界のかぎり真っ白な平地が続き、まるで雪景色の中に取り残されたかのような錯覚を引き起こします。
ただただ真っ白な平原が広がり、これという目印もないため、運転などは地元の観光業者に任せないと非常に危険だという。

またウユニ塩原は高低差が100キロ四方でわずか50センチしかなく、世界で最も平らな場所とも言われています。
そのため雨季に降った雨で塩原が冠水すると、水が波も立たないほど薄く広がり、大空を映す巨大な鏡となります。
その姿は「天空の鏡」と形容されるほど美しく、まさにこの世の天国と呼ぶにふさわしい場所なのです。
参考文献
15 places on Earth that look like alien planets
https://www.livescience.com/planet-earth/places-on-earth-that-look-like-alien-planets
ライター
大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
編集者
ナゾロジー 編集部

