腸内のメカニズムを問い直す新デバイス
アメリカでは約5人に1人が腸内ガスの悩みを抱えていると報告されていますが、医師が健康上の懸念があると判断する明確な基準は確立されていません。
ホール氏は「異常を定義するには、まず正常な状態を知らなければならない」と指摘します。
腸内細菌の遺伝子解析では、菌の種類は分かりますが、その瞬間の活動までは把握できません。ですが、水素のような代謝産物を直接測定できれば、腸内で起きている変化をより具体的に追跡できます。
研究では、測定されたガス量が少なくても不快感を訴える参加者がいたことも報告されました。自覚症状と実際のデータが一致しないケースがある点も、今後の課題です。
日常生活の中に組み込めるセンサーが、これまで“見えなかった腸の動き”を可視化する──。今回の研究は、継続的な生理モニタリングの可能性を示す一例といえそうです。
なお、この成果は2025年10月10日付の『Biosensors and Bioelectronics: X』に掲載されました。
参照
Science Direct「Biosensors and Bioelectronics: X Smart underwear: A novel wearable for long-term monitoring of gut microbial gas production via flatus」
ZME Science「Scientists Made Smart Underwear That Tracks Your Farts in Real Time」

