「幻のブラックホール」を見つける手がかりに
もしこの解釈が今後の追観測や解析で裏付けられれば、これは白色矮星が中間質量ブラックホールに引き裂かれた初の明確な観測例となる可能性があります。
それは単なる一つの爆発現象の解明にとどまりません。
宇宙には、恒星質量ブラックホールと超大質量ブラックホールの間を埋める存在があるはずだと長年考えられてきました。
しかし、その中間質量ブラックホールは「行方不明」とも言われてきました。
今回のような現象は、その失われた存在を見つけ出す新しい窓になるかもしれません。
80億年前に起きた、たった一つの閃光。
その光は、ブラックホールの成長史とコンパクト星の最期、そして宇宙に潜む中間的存在の謎を照らし始めています。
参考文献
X-Ray Blaze Could Be First Glimpse of a Black Hole Shredding a White Dwarf
https://www.sciencealert.com/x-ray-blaze-could-be-first-glimpse-of-a-black-hole-shredding-a-white-dwarf
HKU Astrophysicists Contribute to Interpreting a Possible First-Ever Einstein Probe Observation of a Black Hole Tearing Apart a White Dwarf
https://www.hku.hk/press/press-releases/detail/28931.html
元論文
A fast powerful X-ray transient from possible tidal disruption of a white dwarf
https://doi.org/10.1016/j.scib.2025.12.050
ライター
千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。
編集者
ナゾロジー 編集部

