新日本プロレス時代に訪れたイタリアの思い出
史上初の2都市共催となる「ミラノ・コルティナ冬季オリンピック」が開幕した。日本人選手はスノーボードやジャンプ競技などで早くもメダルを獲得し、事前の予想以上に大活躍している。俺が注目している種目はカーリングだね。ニュースでチラッと見かけてから、フォルティウスの吉村紗也香選手が気になっているんで、期待しているよ。
意匠を凝らした開会式は、イタリアらしい歴史と伝統が表現されていて良かったね。衣装のデザインを昨年亡くなったジョルジオ・アルマーニが手掛けたというのも流石だと思ったよ。アルマーニはイタリアを代表するブランドで、ミラノの空港に行くとそこらじゅうにアルマーニの看板だらけなんだよね。
イタリアには、俺がヨーロッパに海外遠征してオーストリアの首都・ウィーンあたりで試合をしていた頃、オフを利用してマルティーナと行ったことがある。実際に現地を歩いてみると実感するけど、街のつくりが美しくて、至る所に遺跡や文化財が残されているんだよ。食文化も豊かだし、歴史の奥深さを感じるような所だったね。
イタリアのプロスポーツといえばサッカーのイメージが強いけど、プロレスもけっこう人気がある。なんでも、ヨーロッパで一番最初にテレビで新日本プロレスが流れていたのがイタリアらしくて、根強いファンがたくさんいるそうだ。2005年にイタリアに遠征して試合をしたことがあるんだけど、あれは坂口(征二)さんの奥さんのお姉さんがローマにずっと住んでいて、通訳やコーディネートをしてくれていたからなんだよ。
【蝶野正洋の黒の履歴書】アーカイブ
WBC前後のスキャンダルに要注目
そんなイタリアも北部は雪深くてスキーやスノーボードが盛んということだけど、実は俺は学生の頃にスキー合宿に行ったくらいで、ウインタースポーツというものをほとんどやったことがない。
数年前に子供と一緒にアイススケートに挑戦してみたけど、まともに立つことも難しかった。俺がいまスキーに行ったら、リフトに乗るだけでも大変だろうね。なんとか乗ることはできても降りられないから、そのまま戻ってきて、ぐるぐる回っているだけで1日が終わると思うよ(笑)。
オリンピック期間中はついテレビ中継を見てしまうけど、その間に世間ではいろいろなことが進んでいることを見逃さないようにしないといけない。日本では衆院選の投票日と冬季オリンピック開幕がほぼ重なっていたのも、〝何か〟の思惑かもしれないよ。
アメリカでは、この時期にアメフトのビッグイベント「スーパーボウル」が行われていて、その話題でもちきりだった。アメリカ人は本当にスーパーボウルが好きで、試合が始まるとみんなテレビ観戦するから、本当に街から人がいなくなるんだよ。ただ、アメリカはいま移民局の暴力問題や「エプスタイン文書」のスキャンダルなどで大揺れだから、タイミング的にはいい目くらましになっているのかもしれない。
そう考えると、3月にはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)があるから、日本ではその頃に高市政権が〝何か〟をこっそり仕掛けてくる可能性はある。俺も含めてみんな侍ジャパンの活躍に夢中になってしまうと思うけど、政治やスキャンダルにもちゃんと目を配っておくようにしたいね。
「週刊実話」3月5・12日号より
蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。84年に新日本プロレス入団。「nWo JAPAN」を率いるなど〝黒のカリスマ〟として活躍し、2010年に退団。現在はプロレス関係の他に、テレビやイベントに出演するタレント活動、「救急救命」「地域防災」などの啓発活動にも力を入れる。
