
マンガ「私はモンスターなのかもしれない」のカット(ずんさん提供)
【マンガ本編】買ったばかりの靴に欠陥を発見 しかし返品を断られた母は怒りが収まらず?
どう対応するのが正解だったのか?
フォロワーの体験をもとに描いた現在連載中のマンガ「私はモンスターなのかもしれない」が、Instagramで多くのいいねを集めて話題となっています。
娘の発表会のために、デパートで靴を買ってあげた母親。しかし、その靴にはかかとに欠けがありました。急いでデパートに戻り、交換を要求したところ……。読者からは、「感情的になりすぎでは?」「胸が痛い……」などの声があがっています。
このマンガを描いたのは、ずんさんです。Instagramとブログ「アイアム『ずん』」でマンガを発表しており、人気作品はKindleインディーズマンガでまとめ読みできます。ずんさんに、作品についてのお話を聞きました。
※「私はモンスターなのかもしれない」は現在も連載中です。この記事では第1話から第9話までをご紹介します。続きはずんさんのInstagramで読むことができます。
ーーフォロワーの方の実体験をベースにしているということですが、このエピソードをマンガにしようと思った理由を教えてください。
私自身も子育てでいっぱいいっぱいだった時期があり、「母親の怒り」はとても共感できるテーマでした。母親は「ちゃんとしなきゃ」と求められる一方で、ストレスの行き場がなくてつらいんですよね。そんなときにフォロワーさんから聞いたこのエピソードには、不安や葛藤、子供の存在まで自分と重なっていて共感したので、「これは描きたい!」と思いました。
ーーご自身が「モンスター」になりかけた、もしくはなってしまった経験はありますか?
子供たちの前ではならないように頑張っていましたが、半分なりかけていたと思います。あとで振り返って、「何であんなに怒っちゃったんだろう」と自己嫌悪することも多かったです。もし将来、子供たちから「あのときは怖かったよ」といわれたら、謝ってもすまないかもしれないけれど、それでも全力で謝ろうと思っています。
ーー反対に、「モンスター」からクレームをつけられた経験はありますか?
接客業をしていたとき、理不尽に怒鳴られたことは何度もあります。自分のせいじゃなくても謝らなきゃいけないのは、本当につらい。だからこそ、店員さん側の気持ちも描きたいと思いました。20話からは店員サイドの話になります。
ーー作品について、どのようなコメントが寄せられていますか?
「自分も経験した」「胸が痛い」「共感した」といった声が多く届いている実感があります。一方で、意外なことでしたが、母親を責めるコメントもあり、議論がヒートアップしてコメントを止めたこともあります。「感情的になる=悪」という考え方が根強いと感じました。そういう風潮だから真面目な人ほど我慢して爆発して、「モンスター」になってしまうのかもなあ……と、いろいろと考えさせられました。
