「2025年 第99回キネマ旬報ベスト・テン表彰式」が2月19日に都内で行われたが、助演男優賞を受賞した佐藤二朗が登壇すると、こう言った。
「プレッシャーとか苦しい思い出とかよく取材で聞かれるんだけど、なくて、楽しいばっかりだった」
呉勝浩の小説を原作としたクライムサスペンス映画「爆弾」(昨年10月31日公開)で、佐藤はスズキタゴサクなる犯人を怪演した。
佐藤が続けて言う。
「呉勝浩先生の原作が本当に悪魔的に面白くて、スタッフ、キャストもそれを知ってるから、これはハズせないな、みたいな気持ちがあったと思うんですね。渡部篤郎さんいわく『みんな、最後の大事な試合を戦ってるみたいな感じだった』と、現場を表してね。僕の目の前に染谷将太、渡部篤郎、山田裕貴が…いずれも一線級の言わずと知れた俳優なんで、その人たちの芝居をいちばん近い特等席で見れる。その人たちとセッションできる。薄暗い取調室でずっと撮影してたけど、毎日、家帰って晩酌で妻に『俺、いま楽しいわ~』って言ってましたから」
渡部、染谷、山田はいずれも刑事役として、スズキタゴサクを取り調べる重要な役どころ。スズキタゴサクのまるで子供のように無邪気な言葉からヒントを得て謎解きへと向かう、息を飲むやりとりは観客を魅了。興行収入31億円超えを達成している。
佐藤は映画「爆弾」での助演男優賞のほか、「第68回ブルーリボン賞」助演男優賞も受賞。俳優としての地位を高める、まさに起爆剤となったことだろう。
(所ひで/ユーチューブライター)

