2月22日、今年初のJRA・GⅠ、フェブラリーステークス(東京・ダート1600m)が行なわれる。サウジカップ(G1)に遠征、連覇を達成したフォーエバーヤング(牡5歳/栗東・矢作芳人厩舎)らは欠くものの、昨秋のチャンピオンズカップ(GⅠ、中京・ダート1800m)の上位勢が順当に駒を進め、また昨年の本レースで好走した実力馬も目標に向けて仕上げてきたため、トータルではとても充実したメンバーが揃った。
本命には、そのチャンピオンズカップを制したダブルハートボンド(牝5歳/栗東・大久保龍志厩舎)を推す。ダブルハートボンドは、ダートの活躍馬も次々と送り出しているキズナ産駒。デビューは3歳の8月へとずれ込んだが、その未勝利戦(中京・ダート1800m)を6馬身差で楽勝。続く9月の1勝クラス(中京・ダート1800m)ではさらに強い競馬を見せ、逃げ切りで2着を1秒9も突き放して大差勝ちを収め、ファンのみならず関係者をも驚かせた。しかし残念ながらレース後、左前第三手根骨の骨折が判明して約4か月の休養に入った。
翌年1月に復帰すると、3勝クラス、OPクラスを連勝。続く初の重賞挑戦となったブリーダーズゴールドカップ(JpnⅢ)こそ出し抜けを喰らって2着に敗れたものの、初のJRA重賞となったみやこステークス(GⅢ)では不良となった馬場を舞台に繰り広げられたサイモンザナドゥ(牡6歳/栗東・小林真也厩舎)との競り合いをクビ差制し、走破タイムの1分47秒5はダート1800mのJRAレコードとなった。
そして迎えた大舞台のチャンピオンズカップ。好スタートから2~3番手を進んだダブルハートボンドだが、直線へ向くと中団からインを突いたウィルソンテソーロにいったんは前に出られた。しかしそれに怯まなかったダブルハートボンドは牝馬離れした勝負根性でそれを差し返し、ハナ差それを制しデビュー8戦目にしてGⅠウィナーの仲間入りを果たした。
長々と書き連ねてきたが、このキャリアを知るにダブルハートボンドのダートホースとしての図抜けた能力が分かろうかというものだ。タフな馬場をこなせば、レコードタイムが出るようなスピード馬場も苦にしない。ただひとつ、不安があるとすれば未経験の1600m戦ということだが、豊かな先行力があり、終いにニの脚が使えるパワーも持ち合わせているため、杞憂に終わる公算が大と見る。迷わず1番手に推したい。 対抗も人気サイドにはなるが、本レースのディフェンディングチャンピオン、コスタノヴァ(牡6歳/美浦・木村哲也厩舎)を指名したい。昨年は根岸ステークス(GⅢ)圧勝の勢いに乗って、フェブラリーステークスも5番手から抜け出して2着のサンライズジパングを3/4馬身差退けて優勝。コース成績を6戦6勝とし、東京では無敵の存在となった。
しかしこれ以降、スタートで大きく出遅れるケースが目に付くようになり、かしわ記念(JpnⅠ)が3着、さきたま杯(JpnⅠ)が11着と連敗。それでも11月、東京が舞台の武蔵野ステークス(GⅢ)では、出遅れはしたものの、59㎏の酷量を背負いながらルクソールカフェから3馬身半差の2着まで追い込む善戦を見せた。発走再審査は無事にクリアしており、ある程度常識的な出遅れで済めば、好レースをすることは必至。不安定さがあるが故に本命には推しかねるが、本馬もトップ争いをする資格は十分だろう。
3番手にはチャンピオンズカップで3着まで追い込んだラムジェット(牡5歳/栗東・佐々木晶三厩舎)をピックアップする。チャンピオンズカップは7馬人気での3着だったが、本馬はもともと3歳時に東京ダービー(JpnⅠ)を制しているトップオブトップの1頭。その後は海外遠征なども挟んでかみ合わないレースが続いていたが、コリアカップ(GⅢ)を3着、みやこステークスを4着と徐々に地力を取り戻し、チャンピオンズカップでフロントラインに復帰してきた感がある。今回は2月末に定年引退を迎える名匠・佐々木調教師にとってラストのGⅠ。目一杯の仕上げで臨んでくるのは必然だ。手ぬるい読みと言われるかもしれないが、ここはそうした意味を汲み取って三番手に推しておきたい。
以下は、順不同の4番手として広めに挙げておく。
昨年のマイルチャンピオンシップ南部杯(JpnⅠ)を制しているように、〔3・0・0・1〕とマイル戦を得意としているウィルソンテソーロ(牡7歳/美浦・高木登厩舎)。一貫して重賞戦線で優勝争いを繰り広げていたが、前走のプロキオンステークス(GⅡ)でようやくタイトルを手に入れたロードクロンヌ(牡5歳/栗東・四位洋文厩舎)は、いまの充実ぶりならばマイル戦をこなせても不思議ではない。こちらも名伯楽・国枝栄調教師(美浦)がラストGⅠへ送り込んできたシックスペンス(牡5歳)。チャンピオンズカップでは思わぬ激流に巻き込まれて大敗を喫したが、芝のGⅡまで制している走力が生かせれば大駆けがあっても驚けない。
大穴として挙げておきたいのは以下の2頭。東京のマイル戦で2勝を挙げており、展開ひとつで浮上が臨めるオメガギネス(牡6歳/栗東・安田翔伍厩舎)。また大きな盲点になっているが、JRAレコードで決着したみやこステークスでダブルハートボンドにクビ差まで迫ったサイモンザナドゥは必ず押さえておきたい。
構成●THE DIGEST編集部
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