「絶対悪」が不在、複雑な展開を予感?
第1話冒頭では、早々に「魔空空間」という単語が出てきました。旧作に登場した宇宙犯罪組織「マクー」の存在こそ明らかになっていませんが、今後物語に関わってきそうです。しかし、今のところ主人公たちに立ちはだかる「敵」の存在が明確になっていません。悪がはびこる原因が、人の感情が元になる負の「エモルギー」と設定されていることもあって、「絶対に許せない悪」が存在しないのです。
というのも、第1話で倒されたモンスター「エモンズ」は、「多元地球Λ8018」で暴動を起こした思想犯「葛見仁志」から出現しました。葛見には彼なりの正義があります。葛見を一方的に悪と決めつけることはできません。葛見を倒したことで、多元地球Λ8018の指導者の搾取や横暴がさらに強まる可能性もあるのです。
複雑な社会情勢を反映した設定ではありますが、旧作のように「魔空空間」での死闘から「ギャバン・ダイナミック」で粉砕するような、勧善懲悪のシンプルで強烈なカタルシスとは違った演出だと感じました。
光と影、主役と脇役、正義と悪のコントラストが明確だったからこそ、旧作は傑作となりました。一方、令和の『ギャバン インフィニティ』は、全てに光が当たって綺麗すぎる印象を受けます。複数の次元で活動する「ギャバン」どうしが出会う場面もさっそく描かれ、さまざまな立場のキャラクターが複雑に入り乱れる展開を予想させます。視聴者からも、ビジュアルやアクションシーンはもちろんだが「ストーリー性」も重視する声が見られるため、第2話以降でどのような設定が明かされていくのか注目です。
現状のところ『ギャバン インフィニティ』の評価は分かれているようですが、まだ第1話が終わったばかりです。美形なキャスト、洗練されたスーツ、多機能なアイテムなどの設定が新たなファンを取り込み、旧作ファンも納得させて「赤色の伝説」に新たな輝きをもたらすのか。今後の展開に期待したいです。
