脳の同期レベルは休憩後に上昇する

以前の研究でも、スキルの上達は練習中ではなく休憩中に起こることが示されるなど、休憩がもたらす特殊な効果が報告されています
今回の研究でも脳波の同期レベルの持続的な追跡が行われており、ゲームの進行につれて徐々に同期レベルが低下していくものの、短い休憩をはさんで再開すると、より高い同期レベルから開始されることが示されました。
この結果は、ゲームの上達だけでなく脳波の同期レベルの向上にも、短い休憩が有効であることを示します。
そのため研究者たちは論文において、脳の同期の誘発を目的としたゲームを作る場合に短い休憩を取り入れることが重要になると述べています。
また今後の目標として、相手を直接認識できないオンラインゲームが社会性にもたらす影響を評価していくとのこと。
これまでの研究では、相手と対面した協同行為や仮想空間でのアバターを介した協同行為によって、プレーヤーの社会性や社会的関連性が増加することが示されています。
同様の結果が相手の認識できないゲームでも起こる場合、そのメカニズムを解明することで、より社会性向上に役立つ仮想空間を構築できると考えられます。
もしかしたら未来の世界では、他人との脳活動を同期させる能力が、人事評価において重要視されるようになっているかもしれませんね。
参考文献
People’s Brains Sync Up When Gaming Together, Even When Nobody’s There
https://www.sciencealert.com/peoples-brains-sync-up-when-gaming-together-even-when-nobodys-there
元論文
Inter-brain synchronization occurs without physical co-presence during cooperative online gaming
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0028393222001750?via%3Dihub
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部

