謎の失踪を遂げた「幻のヒロイン」
1983年から放送が始まったシリーズ第2弾『宇宙刑事シャリバン』では、渡洋史さんがシャリバンこと伊賀電を演じました。ヒロインとなるリリィ役は、降矢由美子さんです。ふたりはジャパンアクションクラブ所属。降矢さんは渡さんより5歳年上で、頼りになる姉さんパートナーという印象がありました。女性刑事という点では、シリーズで一番ピッタリだったのではないでしょうか。
降矢さんは結婚後に芸能界を離れましたが、最近は『シャリバン』で「宇宙犯罪組織マドー」の二代目ミスアクマ1などを演じた長門美由樹さんとYouTubeチャンネルを立ち上げ、昭和の特撮ファンたちに親しまれています。
もうひとり、『シャリバン』のヒロインとして、矢島由紀さんを思い出す人もいるかもしれません。『シャリバン』でイガ星から来た女戦士ベル・ヘレンを演じた矢島さんは、ジャパンアクションクラブ期待の若手女優でした。その後、矢島さんは『超電子バイオマン』(テレビ朝日系)のイエローフォーこと小泉ミカに抜擢されます。
しかし、『バイオマン』の放送中に矢島さんは謎の失踪を遂げ、『バイオマン』は二代目イエローフォーとなる矢吹ジュン(演:田中澄子)を、第11話から登場させています。
矢島さんの失踪理由は、今も不明のままです。まさに「幻のヒロイン」となっています。
ウエスタンブーツの「ハイキック」を決めたヒロイン
1984年放送のシリーズ第3弾『宇宙刑事シャイダー』で、主人公のシャイダーこと沢村大を演じた円谷浩さんともに、大人気となったのが女性刑事「アニー」を演じた森永奈緒美さんでした。
森永さんもジャパンアクションクラブ所属です。ミニスカにウエスタンブーツを履いたアニーのハイキックシーンに、男性視聴者は熱視線を送りました。森永さんは「後輩の女の子たちがこれからも重要な役を任されるように」と、過酷なアクションにも懸命に取り組んだそうです。
1986年放送の『時空戦士スピルバン』(テレビ朝日系)にも出演した森永さんは、東映の実写映画『極道の妻たち 最後の戦い』(1990年)では、アニーとは180度異なる妖艶なホステス役にも挑戦しています。
特撮ファンを喜ばせたのは、2014年にリリースされたVシネマ『宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION』です。二代目シャイダー(岩永洋昭)らが活躍する物語で、森永さんはアニーを再び演じています。
宇宙刑事を辞めたアニーは、海外の難民センターで働いたことがきっかけで医療を学び、女医となっていました。初代シャイダーだった円谷浩さんは2001年に37歳の若さで亡くなっていましたが、アニーとの2ショット写真が劇中で映し出されます。
アニーが写真のなかの初代シャイダーに「あなたも見守ってあげて、大。遠い星空の向こうから……」とつぶやくシーンには、思わずホロッとさせられました。
新しく始まった『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ』は、どんな伝説を残すのでしょうか。ニューヒロインたちの活躍にも期待したいと思います。
