ヤマハは2026年シーズンの新マシンから、V4エンジンを搭載。文字通り全く新しいマシンを作っているわけだが、その進捗は芳しくない。
2月21~22日にかけてMotoGPはチャーン・インターナショナル・サーキットでプレシーズンテストを実施した。そこでヤマハ陣営のライダーは4人全員がトップから1秒以上の差をつけられ下位に沈んでいた。
中でもクアルタラロはマシンにかなりのフラストレーションを溜めているようで、初日にはマシンに中指を突き立てる様子すら見られた。
そのクアルタラロは、トップとのギャップよりも、昨年の直4エンジンのM1でのレースシミュレーションと比較してペースがかなり遅い点を懸念している。
「テストで見てみると、昨年のレースシミュレーションよりも、まだ0.7〜0.8秒遅い。これは長いプロセスになると思うし、準備が整うまでには、あと数ヵ月は必要だと思う」
テスト後にクアルタラロはそう語った。
なおヤマハは2月上旬のセパンテストで、V4エンジンの安全上の問題の調査のため、テストプログラムを1日中断していた。原因はすぐに特定されて走行を再開していたが、ブリーラムテストでもエンジンの走行距離に制限がかかっていた。
「今日はエンジンの走行距離が限界に達していて、1台しか使えなかった」とクアルタラロは説明する。
「ただ、今日やる必要があった作業にはそれで十分だった。今日は主にセッティングが中心だったからだ。それでも、明確な方向性は見つかっていない。おそらくシーズン前半は、状況を把握しながらバイクを改善していく必要がある」
シーズン序盤の数ヵ月をマシン開発に費やすことの難しさを問われると、彼は新型マシンを競争力のあるものに仕上げるには2026年シーズン全体が必要になる可能性すらあると警告した。
「正直に言えば、1年全部かかると思う。必要なものをすべて、そんなに短期間で見つけられるとは思えない」
「ライダーとしては、勝利を争ったり、少なくとも昨年のようにポールポジションやフロントロウを狙いたい。でも、現状はそこから非常に遠い。だからできる限りのことをやっていくしかない」
クアルタラロは新型マシンはエンジンのパワー不足だけではなく、それ以外にも苦しんでいる部分があると話した。
「エンジンは大きな改善が必要なポイントだが、それだけじゃないんだ」
「今、一番の弱点になっているのはバイクの旋回性とグリップだ」
「パワーが足りないのは事実だが、僕にとって最大の問題は、バイクをうまく曲げられないことにある。スムーズにラップタイムを刻むことができないんだ」
「レースシミュレーションを確認すると、1分30秒台後半から31秒台前半で走っているけど、タイヤの消耗があまりにも大きくて苦しい。ジャック(ミラー/プラマック)がロングランを試みていたが、彼は32秒台後半で周回していた。バイクは直線でスピンしてしまっているし、改善すべき点は本当に多い」

