侍ジャパンは3月6日の台湾戦がWBC初戦となる。すでに強化合宿、壮行試合が始まっているが、パドレスの松井裕樹が左足付根の故障で出場を辞退するとのショッキングなニュースが飛び込んできた。その代役として、中日・金丸夢斗の追加招集が濃厚だという。しかし関係者の話を総合すると、金丸の選出は「満場一致」ではなかったようだ。
これまで出場辞退したのは西武・平良海馬、阪神・石井大智を含めて3人。全て救援投手であり、金丸は先発タイプである。
事情は色々とある。今回のように正規メンバーにアクシデントがあった場合、予備登録メンバーから選ばなければならないルールになっている。侍ジャパンがエントリーしておいた予備登録メンバーは、アストロズ・今井達也、ナショナルズ・小笠原慎之介、ソフトバンク・杉山一樹、中日・金丸夢斗、西武・隅田知一郎、楽天・藤平尚真の6人だった。隅田、藤平はすでに招集してしまったので、今井、小笠原、杉山、金丸の4人から選ばなければならないが、
「井端弘和監督は中日OB。昨年オフ、荒木雅博氏が中日の本部長補佐に就任しているので、話がしやすかったのでしょう」(NPB関係者)
金丸は昨年11月の韓国戦でメンバー入りしており、今大会の課題であるピッチコム、ピッチクロックを経験済み。適任と言えるのだが、中日サイドは金丸の招集を「大賛成」ではないそうだ。
「今季の先発ローテーション入りを期待される3年目の草加勝が、2月11日のDeNA戦で2回5失点と不甲斐ない結果に終わっています。22日にはキャンプを切り上げ、病院で検査することになりました。4年目の仲地礼亜もピリッとしません」(名古屋在住記者)
そんなドライチの草加、仲地の不振。そこに金丸がWBCでの疲労を抱えて帰国となれば、中日は開幕ローテーションから外さなければならないだろう。
もっとも、2018年ドラフト1位の根尾昂は2月17日の日本ハム戦で1回無失点と好投するなど、結果を出し続けている。根尾の覚醒がホンモノなら、中日首脳陣は金丸を喜んで晴れ舞台に送り出してくれるのだが…。
(飯山満/スポーツライター)

