「まちづくりが他人事じゃなくなった」参加メンバーの声ににじむ変化
このプロジェクトをより印象深いものにしているのは、参加した若者たちの言葉です。
「自分たちの意見がちゃんと反映されるのがうれしいです。まちづくりが“他人事”じゃなくなりました!」
そんな感想からは、単なるボランティアや体験学習とは異なる実感が伝わってきます。行政の現場に入り、自分の提案が形になっていく。その経験は、まちとの距離を大きく縮めたのではないでしょうか。
また、「地域のことを“知ってるつもり”だったけど、参加して初めて本当に向き合えた気がします」という声もありました。日常の中にある課題は、普段は見過ごされがちです。しかし実際に取り組む立場になると、見え方が変わります。防災や認知症、農業といったテーマに真正面から向き合うことで、地域への理解が深まったことがうかがえます。
さらに、「将来の進路や仕事にもつながりそうです」「就活に向けて、今回の活動と関連した事業を行う会社の面接を受けてみようと思います」といった声も紹介されています。プロジェクトへの参加が、将来を考えるきっかけにもなっている点は注目に値します。まちづくりの経験が、自分自身の未来を考える材料になっているのです。
行政と若者が一緒に取り組むことで生まれるのは、目に見える成果だけではありません。そこには、参加した人の中に残る変化や気づきがあります。福井市の取り組みは、地域課題の解決と同時に、次世代を育てる場にもなっているように感じられます。
若者の挑戦は、まちを変えると同時に、自分自身の未来にも影響を与えています。その循環が生まれていることこそ、このプロジェクトの大きな価値なのかもしれません。
次はあなたの番かもしれない 2026年度メンバー募集が示す“続いていく挑戦”

今回の成果発表で一区切りを迎えたように見える「クリエイトフクイプロジェクト」ですが、挑戦はここで終わりではありません。すでに第2期生となる2026年度メンバーの募集が始まっています。
次年度のテーマは「SNSを活用した情報発信」です。主にTikTokなどのSNSを通じて、若者向けに福井市の魅力を発信していく取り組みが予定されています。これまでの活動でもSNSは重要な役割を担ってきましたが、次年度はその部分をより強化していく構想です。
行政の情報発信というと、どうしても堅いイメージがつきまといます。しかし、若者の感性や言葉を通すことで、同世代に届く形に変わります。短い動画や身近な視点からの紹介は、「知ってもらう」だけでなく「興味を持ってもらう」きっかけにもなります。
募集締切は2026年2月27日(金)までとされています。対象はZ世代の若者で、高校生や学生、社会人など幅広い層が参加できる形です。行政の取り組みに直接関わり、自分のアイデアを形にできる機会はそう多くはありません。
まちの未来をつくるのは、遠い誰かではなく、そこに暮らす人たちです。今回の成果発表は、その可能性を具体的に示しました。そして次の一歩は、また新しい若者たちへと引き継がれていきます。
挑戦のバトンは、静かに、しかし確かに渡されています。
