同時に複数の人の評価を予測する必要が生じる
大人数の中で発言するということは、一瞬、全員の注目が自分に集まるということを意味します。
人見知りの人にとって、これは「複数の評価を一斉に受ける」という、極めてリスクの高い状況なのです。
一対一なら、相手1人の反応だけを気にすればいい。でも集団ではそういうわけにはいきません。
Aさんは今の発言をどう思っただろう?Bさんは退屈そうな顔をしていないかな?Cさんは「的外れだ」と思ってない?
このように、同時に複数の人の評価を予測する必要が出てきます。
特徴4 親しい人には饒舌になる
しかも日本社会には、「空気を読む」という強い文化があります。
人見知りの人は、その空気を人一倍よく読めてしまうがゆえに、「場を乱さない」ほうを優先してしまうのです。
つまり集団内での沈黙は、単なる自信のなさではなく、「関係を壊したくない」という過剰な配慮の結果だということです。
ところが、少し親しくなると、別人かと思うほどよくしゃべる人がいます。実は私もそうです。
初対面ではぎこちないのに、信頼できる相手の前では、自然に言葉があふれてくる。ここに、人見知りが「性格」ではなく「仮面」であるという決定的な証拠があります。
もし人見知りが本当にあなたの「性格」なら、相手が誰であろうと、いつでも話せないはずです。でも実際は違う。
Aさんの前では緊張して黙り込むのに、Bさんの前では笑いながら話せる。
同じ「あなた」なのに、相手によって全く違う反応をしている。
これは心理学で「安全基地」と呼ばれる現象です。

