・南無観椿
続いてはスタッフに販売中であることを教えてもらった、季節感最強のアイテム。「南無観椿」です。2個入りで2123円。送料込みだろう。
生菓子ゆえ元から消費期限は数日。冷凍便で送っているのだと思う。これは今の時期の奈良だからこそのお菓子。
奈良と言えば東大寺。その東大寺で3月1日から行われる修二会(しゅにえ)。特に「お松明」は全国ニュースで毎年報道され、一目見ようと全国から凄まじい数の拝観者が集う。
その過程で、本尊の十一面観音菩薩像に造花の椿をお供えする。その椿を模して、修二会の時期になると奈良の多くの和菓子店から、椿の形をした生菓子が出てくる。
「お水取りの椿菓子」とか「修二会の椿菓子」と呼称されるものだ。それを制覇せんとこの時期に奈良に向かう和菓子マニアも珍しくない。
「南無観椿」は、大正2年創業の「中西与三郎」のもの。黄身餡と白粒餡のセット。
とても繊細で、触るとすぐに変形してしまう。厚い椿の花びらの表現に、堂々とした力強い美しさを感じる。
断面はこのようになっている。白餡のほうだ。
こっくりと厚みがある、しかし荒くはない甘さ。餡は一瞬で粒子に分解され、霞のように消えていく。いやあ美味いし上品なこと。
本当は奈良で季節を感じながら食べたいが、東京でも食べられるのは正直嬉しい。ただ美味いだけでなく、奈良の伝統も味わえて2度美味しい。
