ウエッジのスピン性能はフェアウェイなど「いいライ」からだけ発揮されるのでは意味がない。朝露でフェースが湿る、ラフの芝が挟まる、バンカーで砂が噛むなど、悪条件から打つのがゴルフのリアル。そんな「リアルコンディション」からピンのNEWウエッジ『s259 ウエッジ』は「いつでも、どこでも、確実に」止めるためのスピンの“安定性能”を突き詰めた。そんなピンの自信作をクラブフィッティングやギア有識者として活躍する小倉勇人がコースで試打。その実力を丸裸にする。
“いいライ”ではなく“悪いライ”で
スピン性能がMAXになる設計

一般的にウエッジのスピンが最大化するのは、人工マットや短く刈り込まれたフェアウェイのような「完全ドライ」といわれるコンディション。しかし、実際のコースでそのような状況はほぼ存在しない。だからピンは、ラフ・砂・水分が介在する状況を想定し、「s259」を開発。特定条件に依存せず、高いスピン性能を発揮するウエッジを完成させた。
溝・表面・仕上げを
“悪条件用”に組み直した
新フェース設計
POINT 01
水滴の「排出能力」と
リアルコンディションでの
摩擦力を向上!

従来のフェース表面よりもs259の新サンドブラスト(写真中央)のほうがさらにキメが粗くなっている。より、芝や水滴の「排出能力」が向上され、スピン量増加に貢献する溝と溝の間隔を最適化した「マイクロマックス・グルーヴ」を採用し、ロフト別に溝側壁角も調整。溝と溝の間のフェース表面には“粗い凹凸”を意図的に作る新サンドブラストを施し、リアルコンディションでの摩擦係数を大幅に高めた。
POINT 02
疎水性にすぐれた
「ハイドロパールクローム仕上げ」で
スピン量アップ!

仕上げは疎水性にすぐれた「ハイドロパールクローム」。フェース面に水分などが残る状況でもスピンが落ちにくく、スピン量の安定性が前作比で約8%(※)向上。ドライコンディションでのスピン量を100%としたとき、リアルコンディション(人工芝に霧吹きで水滴をつけてテスト)では103.3%(※)と、スピン量が落ちないどころか、わずかに上がるという結果も示された。理想条件での最大値より、現場での落ち込み幅を削る。この思想が数字に出ているのだ。(※PING調べ)
小倉勇人が徹底試打!
「ライが変わっても
“飛び様”が変わらない」

小倉/まず感じたのは構えたときの「違和感のなさ」です。前作から少しネック周りの“フトコロ”ができ、よりフェース面を意識しやすくなりましたが前作の「s159」の趣はしっかりと残っているので、前作ユーザーも移行しやすい。アドレスで迷いが出ないので、そのまま普段の感覚で打ちにいけるのがいいですね。



フェアウェイから打ったときとラフから打ったときの比較。ピッチマークからボールが止まったところまでの距離がほとんど変わらない。つまり、どこから打ってもスピン量の変化がないということだ
小倉/実際に打ってみても“安定感”にびっくりしました。ライ、コンディションが変わってもボールの飛び様が変わらないんです! ラフや湿りで「スピン量が減りそうだな」というライでも、いいライから打ったときの「打ち出し角」「初速」「スピン量」と差を感じないので、距離感が合わせやすい。「ライを読む」という準備をあまりしなくてよくなるので、考え方も寄せ方もシンプルになります。「新サンドブラスト」の効果は、ライが悪くなればなるほど、感じることができました。

30ヤード以内の短いアプローチでは、出球がスッと低く出て、そこからスピンがギュギュッと入るのでピンに対してアグレッシブに攻められる。フルショットするエリアでもグリーン周りのショートゲームでも「シンプルかつアグレッシブ」にグリーンを攻めていけるのが、このウエッジの強さだと思います。
6つのグラインドタイプ。
フィッティングで
「自分に合う」を見つけよう

s259には全部で6つのソールタイプ(W/S/T/B/H/E)が用意されている。迷ったら「守備範囲の広い“S”」、ミスに強くラクに打ちたいなら「寛容性の“W”」、硬い地面で拾いたいなら「ローバンス設計の“B”」、開いて使うなら“H”や“T”、バンカーが苦手なら“E”がオススメ。ただし「自分に合うソール」を独力で判断するのはとても難しいので、全国で行なわれているピンのフィッティング会にぜひ足を運んでみよう。専門のフィッターがスイングに合わせたソールタイプを選んでくれる。近くでフィッティング会がない場合は「WEBフィッティング」も随時受付中だ。
○フィッティング会情報
https://clubping.jp/demodays/
○WebFit Wedge(WEBフィッティング)
https://jp.wedge.webfit.ping.com/ja/
SPEC●ヘッド素材/8620カーボンスチール●ヘッド仕上げ/ハイドロパールクローム仕上げ、QPQ仕上げ(Sグラインド・ミッドナイトのみ)●ロフト角(バンス角:グラインド)/46(12:S)・48(12:S)・50(12:S、14:W)・52(12:S、14:W)・54(12:S、14:W、10:H)・56(10:S、14:W、10:H)・58(10:S、14:W、8:B、8:H、6:T、8:E)・60(10:S、14:W、8:B、8:H、6:T、8:E)・62度(6度:T)●シャフト(フレックス)/AWT 3.0 LITE(R、S)、N.S.PRO MODUS³ TOUR 105/115(S)、N.S.PRO 950GH neo(S)、N.S.PRO 850GH neo(S)、Z-Z115、Dynamic Gold105(S200)、Dynamic Gold EX TOUR ISSUE(S200)●価格/33,000円~

試打・解説=小倉勇人
●おぐら・はやと/1978年生まれ、ゴルフ雑誌やWEBを中心に編集・執筆活動を行ないながら、千葉県八千代市にある工房「リルガレージ」にてクラフトマン、クラブフィッターとしても活躍。初心者からプロまで、適切なクラブ選びをサポートしている。
【問い合わせ先】ピンゴルフジャパン clubping.jp
構成=石川大祐、写真=田中宏幸

